苫小牧市北光町のアパートで昨年11月に起きた幼児死体遺棄事件をめぐり、苫小牧市は21日、事件前の市の対応を検証した上で組織を横断した連携や人材育成に関する改善策をまとめ、9月にも公表する考えを示した。すでに市幹部による「組織間連携内部検証委員会」を設置。岩倉博文市長は同日の市議会定例会で、事件前に市民から家庭を心配する情報が市にあったことを認め、「結果論だが、大変申し訳なかった」と述べた。
松井雅宏氏(改革フォーラム)の一般質問への答弁。検証委員会は福原功副市長をトップに総合政策部、総務部、福祉部、健康こども部、教育部の各部長、次長職で構成。1回目の会議を5月27日に開いて事件に関する市の対応を検証し、6月10日には次長職による分科会で改善手法の具体的な協議に入った。
福原副市長は「情報の取り扱いを適切に行うことができる連携体制の見直しが必要と考えている」と強調。改善策は個人情報につながる内容を除き、公表する。これとは別に、児童福祉などの関係機関で構成する要保護児童対策協議会の検証を踏まえ、市の生活支援室を含む合同研修会や定期的な連携会議を今月から始める計画も明らかにした。
市はこれまで、虐待による死亡事件ではないことを理由に、条例で定める「公益上特に必要があると認めるとき」に当たらないとして、市への情報提供の有無も含め公表を拒んでいた。岩倉市長は「組織横断で検証を重ねて、肝に銘じることが必要」としつつ、「当事者が社会の中で自立し、生活を営んでいかなければならない」と述べ、一定の配慮への理解を改めて求めた。
















