厚真中学校(阿部隆之校長)の3年生が、地元農家など町内事業者の協力を得て地域の魅力を深掘りする活動をスタートさせた。24日は生徒たちが町内のハスカップ農家や米農家、食肉販売店に足を運び、インタビューと収録を行った。今後まとめた内容を編集し、夏ごろをめどにSNS(インターネット交流サイト)を使って配信していく。
ふるさと教育の一環として、昨年度から始まった取り組み「厚真プライドプロジェクト」。生徒たちが学校の外に飛び出し、地域の良さや働く人たちの思いを聞きながら経済活動について学ぶほか、商品や店舗を紹介した動画を制作。町のPRはもちろん、インターネット販売やふるさと納税の後押しにもつなげるユニークな企画だ。
生徒たちは2年生時の2月に下調べをした後、町内の専門家からカメラの操作や編集のノウハウを学習。この日、3グループに分かれて事業所を訪問した。
「あづまジンギスカン」で有名な市原精肉店(表町)では、この仕事を選んだきっかけややりがい、お薦めの食べ方などを取材。インタビューを担当した龍崎七海さん(14)は「緊張したけれど、良い機会になった。今まで知らなかったジンギスカンの歴史やお薦めの食べ方などを知ることができた」と振り返り、撮影係の星野陽平さん(15)は「見る人が感心するような撮影を意識した。段取りが難しく、スムーズにいかなかったが、みんなで協力してできた」と語った。
取材に応じた市原泰成社長は「SNSで商品をPRできる時代なので、この年代でこういう勉強ができるのは、取り組みとして面白い。真っすぐな質問でインタビューも受けやすかった」と好感を寄せ、「住んでいるだけでは分からない町の魅力や良さを学ぶきっかけにしてもらえたら」と目を細める。
今回、撮影した動画は学校へ持ち帰って編集。フェイスブック内にある「Atsuma Pride Project」で8月下旬ごろに配信予定。阿部校長は「少しでも厚真に関心を持ってもらいたい。SNS情報を蓄積し、関係人口の拡大につなげていけたら」と話していた。

















