道南バス市内路線20年度利用 200万人割れ目前  「鉄北線」初の赤字、コロナが追い打ち

黒字を守ってきた主力路線の「鉄北北口線」も赤字となった市内路線バス

 道南バス(本社室蘭市)が運行する苫小牧市内の路線バス全20路線について、市は2019年10月から20年9月までの利用実績をまとめた。補助金支給期間に合わせて前年10月~9月を「補助年度」として集計している。20年度は新型コロナウイルスの流行で利用客が激減し、200万人割れ目前まで迫った。運賃収支は5年連続の赤字で、赤字額は2億円を突破した。少子高齢化で歯止めがかからない利用客の減少に、コロナ禍が追い打ちを掛けた。

 20年度の利用客数は前年度比60万1529人減の202万8685人。コロナ禍で20年4月末から今年3月末まで平日も土日祝日ダイヤとし、運行便数自体を約2割減らしたため、利用客も大幅に減少した。道南バスに経営移譲された12年以降の減少率は当初、年1~3%程度だったが、17年4月に運転手不足などを理由に約1割の減便に踏み切り、18年度は11・7%に拡大。19年度は8・2%とやや縮小したが、20年度は22・9%まで膨らんだ。

 ダイヤ改正に合わせた便数調整などで19年度は4路線で利用者が増えたが、20年度は全ての路線が前年割れ。黒字を保ってきた主力の鉄北北口線も20万人以上減の47万6335人まで落ち込み、移譲後初めて赤字に転じた。唯一の黒字線となったグリーンヒル団地も9436人減の1万3072人だった。

 同社の担当者は土日祝日ダイヤによる減便を理由に挙げ「コロナの影響が深刻だった」と話した。運賃収入は1億1234万7000円減の4億6070万1000円、運行経費は6億6863万4000円で収支は2億793万3000円の赤字だった。経費は減便による削減効果が薄く、778万9000円減にとどまった。市の赤字路線への補助金は8735万5000円で、前年度比3116万円の大幅増となった。

 市はさらに、バス車両の感染防止対策や経営継続のための支援金を支給し、公共交通を下支えしている。担当者は「コロナの影響がどこまで続くのかまだ見極め切れない」と明かす。市は今月策定した地域公共交通計画を踏まえ、今後の公共交通の在り方について再編を含め議論を進めていく方針だ。

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