2018年9月に発生した胆振東部地震で大きな被害を受けた森林の現地視察が3日、厚真町内で行われた。堀井学衆院議員、長谷川岳参院議員と道議らが参加し、宇隆、東和両地区の一般民有林を巡回。いまだほぼ手つかずの惨状をそれぞれ目で確かめた。
道の調べによると、地震で被災した厚真、安平、むかわの山腹崩壊は4300ヘクタール。このうち、厚真町の被害面積は3236ヘクタールに及び、一般民有林に関しては2119ヘクタールになる。
町の担当者は、地滑りなどで被災した木の伐倒、除去するために行う「特殊地ごしらえ」による収入が見込めない現場が増加していることから、この先の森林再生への停滞を懸念。特殊地ごしらえの所有者負担の軽減、公有林化する際への支援増など既存より手厚い助成、森林再生を加速させるための路網の復旧、重機配備など強力な支援の必要性を訴える。
宮坂尚市朗町長は「森林整備ができて被災者の心を和らげることにもつながる。最終ゴールを100年後、50年後ではなく、数年後に見えるような努力をしていきたい」とより手厚い支援を求めた。
堀井衆院議員は「震災からの復旧復興について目に見えるところは一定程度進んだと思うが、山の奥や目に見えないところは手つかず、道半ばであることを確認した。要望に応えられるように全力で取り組んでいく」と話していた。

















