6月25日付で出光興産北海道製油所(苫小牧市真砂町)の所長に着任した山岸孝司氏(58)。北日本唯一の製油所として北海道、東北、北陸に石油製品を供給するエネルギー拠点での勤務は過去3回、12年弱に及ぶ。山岸氏に抱負などを聞いた。
―所長着任の抱負を。
「三つの視点で『強い製油所』にしたい。▽安全・安定操業の実現▽競争力の強化▽脱炭素時代に向けた変革―。2019年4月の統合新社は経営理念を『真に働く』としたが、製油所においては北海道、苫小牧市、そこに暮らす人々を思い、考え抜き、働き抜くことが役割」
―各視点を具体的に。安全・安定操業は。
「皆さんの期待に応えるための絶対条件。過去に大きな火災事故を起こしたが、不安や心配を掛けることはあってはならない。昨年は4年に1度のSDM(大規模定期補修工事)を実施した。新型コロナウイルス感染症の影響で、工事計画を再分配して後ろにずらしたものもある。対象装置を停止する毎年の触媒交換など、タイミングに合わせ計画的に手を入れている」
―競争力の強化は。
「より安全で効率的に生産するためデジタル化を進める。製油所の仕事は昭和に完成したが、ありとあらゆる技術を活用して、令和にふさわしい仕組みに変えたい。コロナ禍でリモート会議、『脱はんこ』のシステム決裁など急速に仕事の仕方も見直しており、業務スタイルを変革していく」
―脱炭素時代は。
「製油所の言葉にとらわれず、社会の変化や人々のニーズに合わせた形で事業を変革し、常に地元に貢献していく。これまでも緑化活動に力を入れ、コロナ対策をした上で小学校への出前授業なども行ってきた。製油所として『脱炭素でこれをやる』と現時点で言えないが、エネルギー供給の重要拠点、会社としての理念は将来も変わらない」
山岸孝司(やまぎし・こうじ) 富良野市出身、東京工業大学大学院修了。1990年出光興産入り。2010年から5年間、ベトナムでニソン製油所建設プロジェクトリーダーを務めた。道製油所では管理課長、副所長を歴任。前任は愛知製油所長。4回目の苫小牧勤務に「住みやすいまち」と笑顔。趣味は読書と旅行。
















