白老町でアイヌ手工芸の活動を続けている橘谷亜煇子さん(64)=町緑丘=の作品展が、苫小牧信用金庫白老支店ロビーで開かれている。
会場には、アイヌ民族の刀掛け(エムシアッ)の編み方で制作したストラップやブレスレット、アイヌ文様を施した木綿衣やマタンプシ(鉢巻き)、タペストリーなど約30点を展示。シナノキの皮を糸にし、伝統の技法で制作した籠も目を引く。苫小牧市内のアイヌ民具コレクターから寄せられたイタ(盆)などと共に並べた。
山梨県出身の橘谷さんは、2003年に夫の転勤で千葉県から白老へ移り住んだ。目にしたアイヌ文様の美しさに魅せられ、文様刺しゅう教室で技術を学んだ。現在、町内のアイヌ工芸サークル「テケカラペ」(山崎シマ子代表)のメンバーとして活動。アイヌ民族が太刀(エムシ)を肩から掛ける際に使用した帯エムシアツ作りを進めている。
橘谷さんは「多くの人に作品を見ていただき、アイヌ文化の奥深さを感じてもらえれば」と話す。作品展は16日まで。

















