静岡県熱海市で3日に起きた大規模な土石流災害を受け、苫小牧市内で土石流や地滑りなどのリスクを抱える地域の住民も危機感を強めている。熱海市では建設残土の盛り土が被害を拡大させたとの見方があり、道は土石流発生の危険性がある道内4746カ所のうち、上流に盛り土のある箇所を改めて点検する方針。8日には各市町村に対し、危険箇所で開発行為があったかなどの資料を提供するよう協力を求めた。しかし、行政への届け出が必須ではない土砂搬入もあり、全容の把握は難しい状況だ。
苫小牧市危機管理室によると、土石流や急傾斜地の崩壊など市内で土砂災害の危険がある箇所は、地図情報で80カ所。道が2019年度までに現地測量を終え、住民や建築物などへの影響を勘案した上で指定した土石流の警戒区域は48カ所、特別警戒区域は13カ所ある。
道は今回、改めて土石流の危険箇所を洗い出し、盛り土の有無を点検したい考え。しかし、市の担当者は「開発行為や宅地造成は届け出を受けているが、それ以外だと土砂の搬入を確認するのは難しい」と指摘する。
市内有珠の沢町で町内会長を務める上原毅さん(73)は、熱海市の土砂災害をテレビで見て「人ごとではない」との思いに駆られた。同町は近くに有珠川が流れ、小高い丘に囲まれた住宅地で、土石流の警戒区域が複数点在している。「(14年の)集中豪雨の時、道路が冠水し、住宅地近くで土砂崩れも経験しているので、住民の危機感は強い」と話し、早期の点検を望む。
市内の土砂災害については、警戒区域の避難場所や経路を示したハザードマップが既に作成されている。市危機管理室は改めて活用を呼び掛け、「避難場所までのルートの確認をお願いしたい」としている。ハザードマップは住民や町内会に配布済みで、市ホームページでも公表している。
















