イオル文化交流センター地神祭 伝統儀式にのっとり 平取

イオル文化交流センター地神祭 伝統儀式にのっとり 平取
アイヌ文化の担い手育成の拠点となる交流センターの地神祭

 平取町が今年度、二風谷に建設するイオル文化交流センターの地神(ちじん)祭「チセコッエイノンノイタク」が13日、アイヌ民族の伝統儀式にのっとり、現地で執り行われた。

 建設場所は、アイヌ博物館から沙流川沿いに北上した河川敷地。札幌市のアトリエブンクが基本・実施設計し、木造平屋建て延べ床面積560平方メートル。内部はイオル再生事業(体験交流など)、伝承者育成事業、アイヌ文化保存伝承活動(舞踊の練習、修学旅行生の舞踊体験など)の交流室をメインに、研修室(伝承者育成事業の学習拠点)、民具製作やカヤ小束作り作業のスペースがある。

 町はアイヌ文化の振興を重点施策に掲げており、平取地域におけるイオル再生事業の拡充と継続的な実施、さらにアイヌ文化の担い手育成のための伝承者育成事業の拠点として、文化交流センターを建設する。

 工事には国のアイヌ政策推進交付金を活用。町内の小林組が2億3640万円で請け負い、来年2月25日までの完成を目指す。

 地神祭には約30人が出席。アイヌ文化振興公社指導員の貝沢貢男さんが祭司、平取アイヌ協会の木村英彦会長が副祭司となって、カムイノミなどを厳かに執り行った。遠藤桂一町長は主催者あいさつで「平取町が今まで以上に目指すアイヌ文化の振興、継承のための人材の育成、素材の確保、情報発信などに(交流センターを)活用したい」と話し、無事に完成することを願った。

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