苫小牧東高校の佐古田凌雅(3年)=カヌー=、小熊美香莉(2年)=陸上女子やり投げ=が、24日に北信越地方などで開幕する全国高校総体の各競技に出場する。それぞれ6月に行われた道大会で健闘し、初の高校総体切符を獲得。佐古田は「全力でこぎ切る」。小熊は「自分の実力を出し切って40メートルを目指したい」と抱負を語った。
カヌー競技(8月17~21日、福井県あわら市)男子カナディアン1人乗り200メートル、500メートルの2種目に挑む佐古田。6月の道大会(上川管内南富良野町)では両種目で唯一の出場者だったため、他選手と競うことなく高校総体進出を決めた。
苫小牧青翔中3年時に出場した福井県開催の国民体育大会と同じレース会場という。「1回経験しているのは大きい。心に余裕ができる」と話す。
安平の森カヌークラブに小学生から在籍。今年は新型コロナウイルスの影響で満足のいく練習が積めていないが、本番に向け苫小牧市の白鳥湖を拠点に「パドルをこぐときのフォーム改善や体力づくり」に励んでいる。
高校卒業後は道外大学への進学を希望しているため、高校総体を最後にカヌー競技とは距離を置く。「最後は悔いなく終わりたい」と語った。
小熊は道高校陸上選手権(6月15~18日、室蘭市)女子やり投げで2年生ながら5位に入り、悲願の全国切符をつかんだ。「まさか出られるとは思っていなかった。まだ実感がない」とはにかむ。
5月初旬時点の自己ベストは32メートル83と、道選手権の予選通過記録33メートル50にも届いていなかった。小学生の頃に苫小牧市内の少年野球のときわライオンズ(現ときわ澄川)で腕を鳴らした名残から、「肘が下がったり、体が前に突っ込む」ボール投げの癖が邪魔をしていた。
地道に修正をかさね道選手権では予選で36メートル43、決勝では36メートル28と大きく自己記録を伸ばすことに成功。「うまくかみ合った」と納得のいく投てきだった。
2学年上で道新人大会優勝やJOC全国高校大会(昨年10月、広島市)出場など輝かしい成績を残した姉の香凛さん(苫小牧南高卒)の影響で高校からやり投げを始めた。「周りの雰囲気にのまれずに自分の投てきができる」姉を見習って、高校総体で最高の一投を放つつもりだ。

















