苫小牧市の空手道場、優至会塚本道場の塚本悠剛(拓進小6年)は、第26回オープントーナメントグランドチャンピオン決定戦全日本少年少女空手道選手権大会小学5年生男子重量級の部(6月26、27日、大阪市)で優勝した。同道場2人目の全日本チャンピオンが誕生した。
37人のトーナメント戦。塚本は2回戦からの登場で、不戦勝の後の3回戦は中畑翔大(白蓮会館)に5―0の判定勝ち。準々決勝は寺西憂祐(柔拳)に上段蹴りの技ありを奪って5―0の判定で勝利した。
準決勝は数回の対戦で敗れ続けていた野中心平(極真北海道N)と対戦。「この試合だけは勝ちたかった」と気持ちが入っていた。
拮抗(きっこう)した試合は延長までもつれた。野中が足を止めている隙を逃さず突き技のラッシュを仕掛けるなど攻勢に転じ、4―0の判定でかわした。
決勝は小学1年と2年の各クラスで優勝していた強敵、夏山李空(白蓮会館)と初対戦。再延長に及ぶ激闘を制した。夏山の蹴り技を徹底ガード。「1本も打たれなかった」と振り返った。
3月のドリームフェスティバルではガードが甘く、3回戦で蹴り技を決められて敗退した苦い経験があった。塚本鉄兵代表から左肘を顔の前に出すガードを伝授。悠剛は「練習の成果を出せた」と納得の表情を見せた。
「365日練習を続けてきた」と悠剛。137センチ36キロと同学年の中では小柄ではあるが、厳しい鍛錬で培った強烈な突き技がそのハンデを埋めた。今後は蹴り技の習得にも励む。相手の顔の正面を狙う上段前蹴りを練習中だ。「ガードの間に足が入るので読まれにくい」と意図を明かす。「突きとのコンビネーションも練習していきたい」と意気込む。
昨年1月、第7回全日本ジュニアチャンピオンシップ中学1年生男子重量で優勝し、道場初の全日本制覇を果たした伊勢天翔(青翔中3年)に続く2人目の快挙に道場は活気づいている。鉄兵代表は「ライバルでもある門下生の励みになった。今後も2冠を目指して頑張ってほしい」と話した。

















