任期残り1年 岩倉市長インタビュー 財政の視点を切り替え 近未来に向けたまちづくり

任期残り1年 岩倉市長インタビュー 財政の視点を切り替え 近未来に向けたまちづくり

 苫小牧市の岩倉博文市長は15日、苫小牧民報社のインタビューに応じた。4期目の任期が9日で残り1年となったことを踏まえ、これまでの評価や山積する課題への対応、自らの去就について聞いた。

 ―4期目の任期も残り1年となった。

 「選挙で示した公約は市民との約束。できる限り100%達成する責務があるので、そこに向けさまざまな課題に取り組んでいく」

 ―市の内部評価では、公約の進捗(しんちょく)率は3月末時点で74・8%となっている。

 「想定外のコロナ対応でできなくなったり、少し先送りしたりして遅れ気味の案件もあるが、しっかり結果が出ている案件もある」

 ―進められた案件は。

 「代表的なのは室蘭児童相談所分室設置や特別支援学校の誘致。市長になってからずっと取り組んできた問題で、本当によかった」

 ―JR苫小牧駅前の旧商業施設「駅前プラザエガオ」問題の解決が見えない。

 「残念と言うしかない。市がもともと建物や土地の権利者だったのなら別だが、(旧エガオの運営会社の)サンプラザの破産手続きで市が所有者になった。28人の地権者からは無償譲渡の理解を得たが、残る1人との交渉が続いている。何もやらずに、ここまで来たわけではない」

 ―市が一時的に全権利を取得した上で、建物を解体して再開発を行う事業者に無償で譲る従来の方針に変わりはないか。

 「変わらない。その場合は公共施設も入居させてもらうなどして、新たな事業主の経営の負担を軽くできたらとの思いもある」

 ―先行きが不透明なカジノを含む統合型リゾート(IR)を誘致する考えも変わらないか。

 「IR誘致の申請権者の道が『北海道らしいコンセプト』をつくるとしているので、市として作業に協力をしていく。ただ、これまでのプロセスで新しいネットワークができ、IRとは別の展開も生まれた。ダブルポートの特性を生かした都市再生コンセプトプランもでき、近未来に向けたまちづくりを考えていく」

 ―2006年の市長就任から15年。自身の市政をどう評価するか

 「15年前と今とで一番大きく違うのは人口減少時代に突入したこと。まちの経営の見方を切り替えている段階なので、15年を振り返ってどうの、こうの、とはまだならない。高齢化との同時進行で税収減は間違いないので、財政の『再建』から『健全化』、さらに『財政基盤の強化』と表現を変え、視点の切り替え作業を続けている」

 ―新たな文化・芸術、交流の拠点となる「市民ホール(仮称)」などの大型投資を控えるが。

 「市民ホールはPFI(民間資金活用による社会資本整備)を導入し、市民や利用者の目線を大切にしつつ財政負担の平準化も意識して進める。市民ホールと、総合体育館の更新はいま方針を決めないともうできないとの思いがある」

 ―自らの多選は意識するか。

 「4期が長いか、どうかは周りが評価すること。長年、支えてくれている後援会の合意がない限り、行くも、辞めるもない。市長選も一貫して後援会の意向があった上で家族とも相談し、決めている。そろそろよいのでは、と言われれば身を引くつもりだ」

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