カレイの高級魚マツカワの資源増大を目指し、いぶり中央漁業協同組合(本所・登別市)は21日、白老港第3商港区で10万匹の稚魚を放流した。
放流は胆振、日高、渡島の漁協などでつくる「えりも以西栽培漁業振興推進協議会」の事業。メンバーの「胆振太平洋海域漁業振興協議会」に所属する同漁協は、2006年から毎年、白老や登別の海に稚魚を放っている。
関係者は同日、北海道栽培漁業振興公社伊達事業所から白老港へトラックで運ばれた稚魚を受け取り、タンクに移し替えてホースで港内へ放った。
稚魚は体長5センチの小型。通常の8センチに比べて育てる期間が短いため、放流までのコストが削減できるという。数年後には水揚げ可能な35センチ程度に成長する見込みだ。胆振太平洋海域漁業振興協議会は今年度、胆振海域に計35万匹を放流する予定という。
マツカワはかつて”幻の魚”と呼ばれていたが、放流事業の成果で近年、胆振や日高でも漁獲量が増加傾向にある。白老・虎杖浜海域でも15年度以降、毎年10トン以上取れるようになり、20年度は11トンの水揚げがあった。

















