20年度観光入り込み106万5013人 前年度の32.9% 新型コロナ感染拡大で需要減 登別

20年度観光入り込み106万5013人 前年度の32.9% 新型コロナ感染拡大で需要減 登別
新型コロナ感染拡大の影響で、観光客が大幅に減少した登別温泉街

 登別市の2020年度観光入り込み客数は106万5013人となり、前年度の32・91%にとどまったことが、市の集計で分かった。記録が残る1989年以降の統計で最少となった。市は「新型コロナウイルス感染拡大による観光需要の冷え込みが要因」とみている。

 入り込み客数は、前年度比で217万663人も減少した。東日本大震災の影響で国内の観光需要が落ち込み、登別市の入り込み客も統計上で最少を記録した2011年度(266万1207人)の半数以下となった。

 観光客の内訳は、道外客37万736人(全体の34・81%)、道内客69万4277人(同65・19%)。感染拡大に伴う道外からの往来自粛などで、道内客の比率が高くなった。

 登別温泉街のホテルなどに宿泊した観光客は延べ39万6005人。例年の100万人台を大きく割り込み、前年度の37・16%にとどまった。

 このうち、外国人観光客の宿泊人数はわずか230人。新型コロナの世界的流行を背景に、多くの国で海外渡航制限の措置が取られ、日本でも訪日外国人の入国を規制した影響とみられる。登別観光を支えてきた外国人観光客の大幅な減少は、地元観光業界に深刻な打撃を与えた。

 国の観光支援事業「Go To トラベル」などで登別への客足は一時戻ったものの、感染拡大の波の繰り返しにより、観光需要の回復には到らなかった。国の緊急事態宣言を受け、温泉街の宿泊施設やテーマパークが休業を余儀なくされる事態も起きた。新型コロナ感染拡大が続く中、市は「今年度も依然として厳しい状況にあり、動向を注視していきたい」としている。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る