苫小牧漁業協同組合(伊藤信孝組合長)は30日、マツカワの稚魚10万匹を苫小牧沖に放流した。マツカワは1キロ当たり平均卸値が1000円以上の高級魚で、近年は漁獲量が年間10トン以上と資源も増大。関係者は「今年も無事に育って」と願いながら稚魚を放した。
マツカワはカレイの一種。「王鰈(おうちょう)」の別名があり、かつては漁獲が少なく「幻の魚」と呼ばれた時代があった。2006年から胆振、日高、渡島地区の漁組などで組織する、えりも以西栽培漁業振興推進協議会が資源増大に取り組んでいる。北海道栽培漁業振興公社伊達事業所で稚魚を育て、夏に胆振太平洋海域(えりも―函館)に放している。
この日は漁業者や同漁協、道立栽培水産試験場の関係者ら約20人が第八鮭漁丸(天満隆二船長)で、錦岡の約800メートル沖合に出た。稚魚は例年体長8センチで放していたが、今年はコスト削減のため試験的に同5センチの小形のみを放流した。
苫小牧で水揚げされる魚介類で平均単価が1000円を超えるのは、キンキやヒラメなどに限られ、さらに安定した漁獲が見込めるのはマツカワのみ。稚魚は2~3年で漁獲基準の体長35センチに達する予定で、天満船長(47)は「無事に育って、たくさん取れてくれたら」と期待していた。
















