東日本大震災で被災した福島県の親子らが1、2両日、白老町に滞在し、民族共生象徴空間(ウポポイ)の見学や伝統芸能・虎杖浜越後踊りの体験などを楽しんだ。苫小牧市の市民団体「ふくトマ」(石田英人代表)の招きで来苫し、白老町も訪れた親子らは北海道で夏の思い出を刻んだ。
同団体は、震災に伴う福島第1原発事故で、放射線の影響を心配する福島県の親子を夏に苫小牧市へ招き、リフレッシュしてもらう保養活動を2012年から続けている。10年間にわたる活動の最後となった今回は、7月29日から8月4日の日程で、同県の親子2組8人が参加した。
1日に滞在先の苫小牧市から白老町へ訪れた親子らは、ウポポイでアイヌ文化に触れた後、虎杖浜のホテルいずみへ移動。虎杖浜越後踊り保存会(南昌宏会長)メンバー13人と一緒に、虎杖浜に伝わる伝統芸能の踊りを体験した。
小学生と中学生、高校生の子供3人と参加した同県本宮市の高野美生(みき)さん(42)は「今回で7度目の参加です。ふくトマの活動は終わりますが、原発事故の影響を心配することなく、子供たちを外で遊ばせることができ、とても感謝しています」と話した。中学2年の航汰さん(14)は「活動の終了は残念ですが、何度も訪れた北海道は第二のふるさとになりました」と言い、思い出を振り返った。
ホテルいずみに宿泊した親子らは、2日に苫小牧市へ。4日夜に苫小牧港からフェリーで帰るという。

















