男子4×400㍍リレー 道栄5位入賞―高校総体陸上・最終日

男子4×400メートルリレーで5位入賞を果たした道栄=1日、9.98スタジアム

 【福井市、北畠授】全国高校総合体育大会陸上競技大会秩父宮賜杯第74回全国高校陸上競技対校選手権大会最終日は1日、9.98スタジアムで男女9種目の決勝が行われた。男子4×400メートルリレーに挑んだ北海道栄(酒井翔馬、清水徹、橘弘栄、エケジュニア瑠音)は3分14秒78で5位入賞を果たした。男子円盤投げ予選の内田勘太(道栄2年)は記録なしに終わった。

 7月31日の第4日では、男子5000メートル決勝に進んだ北海道栄の森春樹(3年)が14分17秒57で15位。男子200メートル予選のエケ(道栄2年)は21秒63、清水(同)は21秒83、町井大城(同3年)は23秒18でそれぞれ敗退した。

 女子3000メートル予選の松木七光(道栄2年)は10分27秒03で決勝進出ならず。4×400メートルリレー予選の道栄(堀下結愛、納村琉愛、石田真夕、藤井雪乃)は3分56秒26で敗れた。女子やり投げ予選に出場した苫小牧東の小熊美香莉(2年)は37メートル30で、通過標準記録の45メートルに届かなかった。
 【男子】
 ▽110メートルハードル (1)西徹朗(名古屋)13秒69=日本高校新、大会新=(2)小池(大塚)(3)樋口(松山)▽3000メートル障害 (1)ボニフェス・ムテチ(仙台育英)8分48秒50(2)黒田(玉野光南)(3)山口(西京)▽4×400メートルリレー (1)東福岡3分11秒71(2)成田(3)佐久長聖▽走り高跳び (1)チュクネレ・ジョエル優人(八千代松陰)2メートル12(2)桃田(四学香川西)(3)須﨑(丸亀)▽円盤投げ (1)小宮路大隼(生光学園)50メートル94(2)森戸(鉾田第二)(3)佐藤(星槎国際湘南)

 【女子】
 ▽100メートルハードル (1)田口真悠(埼玉栄)13秒52(2)浅木(広島皆実)(3)高見(宮崎商業)▽3000メートル (1)ワングイ・エスター(興譲館)8分59秒41(2)カリバ(神村学園)(3)米澤(仙台育英)▽4×400メートルリレー (1)相洋3分42秒11(2)中京大中京(3)常盤木学園▽三段跳び (1)三木麗菜(姫路商業)12メートル93、公認12メートル77=大会新=(2)世良(松山北)(3)吉田(摂津)

7月31日
 【男子】
 ▽200メートル (1)田中翔大(佐賀工業)20秒84(2)矢島(市立岐阜商業)(3)松嶋(白鴎大足利)▽800メートル (1)兵藤ジュダ(東海大翔洋)1分48秒26=大会新=(2)久田朔(桜宮)1分48秒57=同=(3)前田(洛南)▽5000メートル (1)コスマス・ムワンギ(世羅)13分34秒63=大会新=(2)キンヤンジュイ・パトリック(札幌山の手)13分35秒57=同=(3)イマヌエル(倉敷)▽三段跳び (1)宮尾真仁(洛南)15メートル73(2)島田(大阪)(3)北川(東海大翔洋)
 【女子】
 ▽200メートル (1)佐藤美里(常盤木学園)23秒71(2)小野寺(帯広柏葉)(3)藏重(中京大中京)▽800メートル (1)青山理奈(中京大中京)2分7秒76(2)小山(安城学園)(3)鈴木(新潟第一)▽棒高跳び (1)村田蒼空(前橋女子)4メートル00=大会新=(2)松本百音(明石商業)3メートル95=同=(3)柳川美空(前橋育英)3メートル95=同=▽走り高跳び (1)岡野弥幸(埼玉栄)1メートル76(2)伊藤(東京)(3)小林(伊豆中央)▽やり投げ (1)村上碧海(西条農業)53メートル07(2)辻(名古屋大谷)(3)齋藤(玉野光南)▽七種競技 (1)中尾日香(長田)5085点(2)下元(白梅学園)(3)上野山(和歌山北)

―道栄、強豪と互角の争い
 男子4×400メートルリレー決勝にオール2年生で挑んだ道栄が大健闘の走りを見せた。出場校のタイムランキング上位と互角のレースを演じ、2017年大会以来の5位入賞。アンカーのエケは「一戦一戦ベストを尽くそうと思って走った」と喜んだ。
 事前のランキングで道栄は3分17秒67の39位。上位校とは持ちタイムで5秒近くの差があったが、7月31日の予選で3分16秒92、続く8月1日の準決勝では3分13秒52と自己ベストを次々更新し勝ち進んだ。
 全体7位通過で臨んだ決勝は終始後方でレースを進めたが、最終走者のエケが残り200メートル付近からランク7位の日大三島(静岡)、10位の市立船橋(千葉)を抜き去りゴール。「順位を少しでも上げることができて良かった」と胸を張る。
 400メートル走を主戦場にするのは酒井のみ。清水と橘は短距離、エケは春から400メートルに取り組んだばかりと伸びしろを感じさせるチームだ。
 堀下監督は「個人種目も含めて、全国で優勝争いができるように力を伸ばしてあげたい」と言う。2走を担った清水は、高校総体400メートル連覇を達成した森周志(現中央大)らが17年の高校総体で樹立した道高校記録3分11秒28を挙げ、「今年か来年には更新したい」と頼もしく語った。

―男子5000メートル・森(道栄)、全国精鋭に真っ向勝負
 大会新2人、さらに上位9人が13分台を記録した史上まれに見るスピードレースとなった男子5000メートル決勝。森は序盤から前に出て一時5位になるなど攻めの走りを展開した。
 1000メートル付近で一気に外国人留学生がペースを上げて離されはしたが、日本人中心の第2集団で粘った。中盤以降は「体が動かなかった」と徐々に失速。順位は15位まで落ちた。
 1万メートル28分44秒97の道高校記録保持者。持久力は折り紙付きで、後半のスパート力にも自信がある。スピード勝負を避け、終盤に失速してきた選手を抜かしながら入賞を狙うこともできたが「秋の駅伝に向けて挑戦することを大切にしたかった」。
 トラック種目の全国レベルを体感し、道栄駅伝部の絶対的エースはさらに進化する。「この経験は必ず生きる」と森。次は駅伝の全国大会出場に向けて気持ちを切り替えた。

―女子やり投げ・小熊(苫東)、大舞台に手応え
 女子やり投げ予選に挑んだ小熊。3回の試技で成功したのはわずか1回だったが、秋以降につながる手応えをつかんだ。
 1投目は体が開く癖が出てファウル。何とか記録が欲しい2投目は、投げる寸前までやり先を顔に付けるイメージが奏功し「今までで一番真っすぐ飛んだ」。風速3メートル程の追い風にも負けない納得の一投だった。
 「投げる瞬間の腕の振りがとても速いし、助走やステップの仕方も人それぞれだった」と他選手の試技をしっかり観察し、向上のヒントを得た2年生。秋の新人大会に向け「もっと記録が出る感覚はある。40メートル台を目指したい」と語った。

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