希望

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 「メガネおばあちゃんへ」。首都圏に住む孫から、そんな書き出しのはがきが届いた。そういう呼び方をしていたのかと大笑いをした。

 今春、小学校に入学して初めての夏休み。文字の大きさにばらつきはあるが平仮名、片仮名と漢字を混ぜ合わせて書き上げた暑中見舞いだ。「なつ休みプールきょうしつにいきました。すごくたのしかったです」との近況報告から元気が伝わる。小学校低学年ぐらいの子どもたちの最も大切な仕事は、父さんや母さんに毎日、力いっぱい甘えて優しさを満喫することと、たまに叱られること。たくさんの友達と知り合って、思いきり遊ぶことも仕事だ。思いやりや優しさは、きっとそんな生活の中から身に付いていくものだ。

 はがきは「コロナにかからないように気をつけて下さい」で終わっていた。心配してくれてありがとう。メガネおばあちゃんたちはみんなに迷惑を掛けないよう、ワクチン接種を2回済ませました。でも、首都圏は爆発的な感染拡大が続いている。先日の新聞で「旅行・帰省は中止を」という見出しを見た。まだ会わない方がいいようだ。テレビを見ていて気になるのは東京の若者の頼りない発言。大きくなったら新聞をしっかり読んで、街頭で突然、記者の取材を受けても、しっかり意見を言える若者になってください。いつも赤ら顔でスマホの隅に映っているおじいちゃんの希望だ。

 去年の正月に「じゃあまた」と別れて1年半が過ぎた。(水)

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