札幌市内で東京五輪・男子20キロ競歩が行われた5日夕方、リトアニア共和国の選手らを受け入れる「ホストタウン」になっているむかわ町で観戦会が企画された。産業会館に町職員30人ほどが集まり、出場した同国のマリウス・ジューカス選手(36)にエールを送った。
むかわ町は恐竜化石が縁となり、2019年に同国アクメネ地域市と協力協定を締結。今年2月には厚真、安平両町を合わせた3町でホストタウンの合意を交わしていた。
町役場に併設する産業会館の一室に、テレビと「カムイサウルス・ジャポニクス」(通称むかわ竜)の縫いぐるみを用意。竹中喜之町長や町の公式キャラクター「むかろん」も参加し、リトアニアの国旗を振って画面越しに応援した。
「レースに全力を注いで、母国の誇りを持って挑みたい」と目標を語っていたマリウス選手は、レース序盤から57人中56位と低迷し、さらには違反による2分間のペナルティーを課せられる苦しい展開。それでもテレビに映ると、「おお!」「頑張れ!」という歓声が、会場でにわかに上がった。最後は33位まで順位を上げて放送時間内にゴール。職員たちに安堵の表情が浮かんだ。
総務企画課の西内隆敬さん(18)は「これまで競歩を見たことがなかったが、走っているのと変わらないスピードだった。下位の順位でペナルティーゾーンにも入った中で、順位を56位から33位まで上げてきたのはすごい。応援してよかった」と話していた。
また、鵡川高校でも教職員と吹奏楽部の生徒がテレビ観戦し、声援を送った。

















