大半の公共施設休館 「またか」「しょうがない」 ウポポイ31日から臨時休業 登別市も原則休館 白老

大半の公共施設休館 「またか」「しょうがない」 ウポポイ31日から臨時休業 登別市も原則休館 白老

 新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が北海道に発令された27日、白老町内の大半の公共施設が休館に入った。イベントの中止も相次ぐ。3度目の宣言発令となり、「またか」「しょうがない」と各方面から複雑な声が漏れる。

 感染者の急増で政府が宣言発令(27日~9月12日)を決めたことを受け、町は26日、対策会議を開き、役場本庁舎や出張所を除く公共施設の大半を宣言期間中、休館とする方針を決定した。緊急事態宣言に伴う休館措置は昨年春と今年春に続いて3度目となり、公共施設を閉じることによる町民生活への影響は少なくない。しかし、感染力の強い変異ウイルスが全国でまん延している状況の中、町は「やむを得ない措置」とし、宣言期間中、防災行政無線で不要不急の外出を控えるよう町民に呼び掛ける。

 一方、公共施設の利用者の間には、休館措置に複雑な声が広がる。高齢者大学に通う70代の男性は、教室の高齢者学習センター(東町)が27日から休館となったことに「これで3度目。またかという思い。だが、感染拡大を防ぐためにはしょうがない。また我慢ですね」と諦め顔で話した。

 イベントの中止も相次ぐ。町環境町民会議は28日のヨコスト海岸清掃を中止。白老モシリがイオル事務所チキサニで同日に予定していたアイヌ文化体験の「小・中学生向け木彫体験」を取りやめた。仙台藩白老元陣屋資料館は、同日に虎杖浜地区で行う予定だった「館長とまち歩き」を延期。高齢者大学が9月7日に白老コミセンで計画していた落語家・桂三段さんの独演会も中止にするなど、感染拡大防止に対応する動きが広がっている。

 北海道への緊急事態宣言発令を受け、アイヌ民族文化財団(札幌市)は26日、管理運営する白老町のアイヌ文化発信拠点・民族共生象徴空間(ウポポイ)を31日から臨時休業すると発表した。

 既に教育旅行の予約が入っていることから、臨時休業の開始を31日とし、宣言期間の9月12日まで続ける。一方、夜の屋外プロジェクションマッピングショー「カムイシンフォニア」については、宣言開始に合わせ27日から休止する措置を取った。

 前売り入場券の払い戻し手続き方法については、ウポポイのホームページに載せている。問い合わせはアイヌ民族文化財団 電話0144(82)3914。

 新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言を受け、登別市は、27日から9月12日まで市内の公共施設を原則休館とする。

 休館とするのは市民会館(貸館)や市民活動センター、図書館、青少年会館、郷土資料館、総合体育館、婦人センターといった公共施設全般。登別温泉の地獄谷遊歩道や駐車場も閉じる。市役所や各支所の窓口は通常通りとした。

 小笠原春一市長は26日、市民へのメッセージを出し、「不要不急の外出を自粛し、命を守るために家族での旅行なども中止、延期するよう検討していただきたい」と呼び掛けた。

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