苫小牧市豊川町の長門悟さん(86)が、渡島管内木古内町沖で150年前に沈没した江戸幕府の軍艦「咸臨丸(かんりんまる)」の模型を廃材を使って完成させた。7月に同船が日本船舶海洋工学会(東京)の「ふね遺産」に選定されたニュースを知ったのが制作のきっかけ。「制作中はさまざまなアイデアが浮かんできて、本当に楽しかった」と笑顔を見せる。
長門さんは10年ほど前から、廃材や海岸の漂着物などを使って作品を作るのが趣味。自宅の庭先には、自転車の車輪と除雪用スコップを組み合わせた「風車」や、菓子店から譲り受けた銅の器を積み上げた「五重塔」などが飾られている。
「咸臨丸」の模型は船先まで含めると全長約120センチで、幅は45センチ、高さは140センチほど。竹やプラスチックのさお、木材の切れ端などを使って作り上げた。支柱や船首の棒は古くなったビリヤードのキュー、垂れ下がるいかりは針金を活用している。木製の船体は木古内町に保存されている復元船の写真を参考に、ペンキで赤と黒に塗り分けた。
8月初めの制作着手から完成までに約1カ月を要したといい「適した廃材が集まらず、スムーズに行かない時もあった。着手したからには完成させなければという気持ちだった」と苦労を語る。
長門さんは玄関に飾られた作品を見詰めながら「いつか木古内の復元船を直接見に行きたいね」と満足げに話した。
















