新型コロナウイルスの収束が見えない中、芸術家も苦境に立たされている。苫小牧市在住の金属工芸家藤沢レオさん(46)は市美術博物館でロビー展を開いていたが、道内への緊急事態宣言発令を受けて同館が臨時休館となり、突然の中止を余儀なくされた。コロナ禍の日々をどう受け止め、創作活動に臨んでいるのか。藤沢さんに、今の心境を聞いた。
「昨年は緊急事態宣言が出ると、美術館も個人のギャラリーも閉める所が多く、大変だった」と市内樽前のアトリエを拠点に活動する藤沢さん。前年同月比50%以上の減収などを条件に個人事業主へ支給される国の持続化給付金を申請し、給付を受けたと打ち明ける。
今年度に入り、緊急事態宣言下でも感染対策を講じて開館する美術館やギャラリーが増えたが、コロナ前のように戻れるのかは依然として不透明という。
一方、打ち合わせは、オンラインが増加。「移動の制約から解放され、創作活動に使える時間は確実に増えた」と前を向く。創作活動へのスタンスについては「コロナで意識が変わったことはない」と話す。従来通り、日常のささいな物に目を向け、その価値をあえて問う彫刻や金属工芸を手掛けているという。
コロナ下で、「むしろ、見る側は作品のテーマを素直に受け取ってくれるようになった」と複雑な表情を見せる。「少し油断すると感染が拡大し、そのたびに当たり前が当たり前ではないことを突き付けられるので、人の意識の変化につながったのではないか」と語る。
8月28日、市美術博物館の臨時休館を受け、1日前倒しで終了することになったロビー展の前で藤沢さんは自身の作品をスマートフォンのカメラで撮影していた。同館が急きょ企画した、子ども向けのオンライン鑑賞会に協力するためだ。
藤沢さんはコロナで変わる日常を前向きに捉える必要性を強調。「(コロナに)打ち勝てなくても、新たなアイデアに生かしていく方が建設的ではないか」と問い掛ける。
















