会沢コンクリートがHAPに協力 ひび割れ補修の実証実験  自己治癒型補修材を活用

会沢コンクリートがHAPに協力 ひび割れ補修の実証実験 
自己治癒型補修材を活用
夜間駐機場で補修材を塗布する会沢高圧コンクリートの社員

 新千歳空港を管理・運営する北海道エアポート(HAP)は、コンクリートのひび割れ補修に関する実証実験を同空港で行っている。会沢高圧コンクリート(苫小牧市若草町)が生産、販売する自己治癒型コンクリート補修材を活用し、安全・安心な空港運営を目指すため、関係者が試行錯誤を続けている。

 同空港は1988年7月の開港以来、寒暖差や水の浸透などによるひび割れが駐機場に複数でき、航空機や車両の走行に支障がないよう補修しながら対応してきた。

 HAPは2020年6月、国土交通省から滑走路や誘導路、駐車場などの管理・運営を引き継ぎ、コンクリートの劣化を遅らせることで、駐機場施設などの維持修繕費用の削減やライフサイクルの延長ができないか検討。会沢高圧コンクリートから自己治癒型補修材の紹介を受け、同社の協力を得て今年6月から実証実験をスタートした。

 同社の補修材は、バクテリアの代謝機能を活用し、2種類の液体を塗布することで、1回に付き0・2~0・3ミリのひび割れを修復するという。17年4月にオランダの大学と自己治癒コンクリート技術を共同開発し、20年11月から国内生産を行っている。

 実証実験では6~8月、同空港北側の夜間駐機場で、2カ所のひび割れに補修材を4回塗布した。今月22日にもひび割れ1カ所に塗布したほか、過去に補修材を塗ったコンクリートのうち3カ所で直径約10センチ、厚さ約30センチを抜き取り、ひび割れの状況を確認した。

 抜き取ったコンクリートは、バクテリアの代謝機能により表面が補修されていたが、同社の酒井亨常務は「上面は活性化したが、下に浸透していなかった。詳しく調べたい」と気を引き締める。コンクリートのひびなどの支障物は航空機のジェットエンジン内に入り重大事故につながる可能性もあり、コンクリートの長寿命化は全国の空港で課題となっている。両社は北海道発のモデルを目指し、今後も実証実験を続ける。

 酒井常務は「商品の改良を含め、今後も実証実験に協力したい」と述べ、HAP技術課の西稔宏課長は「道内企業とつながることができてありがたい。何度も挑戦し、技術を確立したい」と意気込んだ。

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