IH大会クラスターの調査結果 発熱者報告せず試合、「エアロゾル」感染の可能性も―国立感染症研究所

IH大会クラスターの調査結果 発熱者報告せず試合、「エアロゾル」感染の可能性も―国立感染症研究所

 苫小牧市内で8月に開催された全国高校選抜アイスホッケー大会(苫小牧市など主催)で新型コロナウイルスの大規模クラスター(感染者集団)が発生した問題で、国立感染症研究所は27日、ホームページ(HP)で調査結果を公表した。発熱した選手がいたにもかかわらず学校側は報告を怠り、主催者側の健康記録の確認不足もあって試合が行われたことを明らかにした。その上で、感染は空気中に浮遊するウイルスを含んだ微粒子「エアロゾル」を介した可能性も否定できないと指摘した。

 調査では、市が事前に策定した感染症拡大防止に関する基本方針が徹底されていなかった実態が浮き彫りになった。

 発熱した選手がいながら試合が行われたことに加え、▽ベンチや控室でマスクなしで会話をした▽試合中に大声で応援した▽宿泊施設で他チーム選手の部屋を訪問し、食堂や大浴場もチーム内外の人との接触があり得る状況だった―とした。

 感染者は市内に長期宿泊した4チームで全体の75%を占め、「宿での食事や脱衣場を含む大浴場の利用などから大規模に感染が拡大した」との見解を示した。

 一方、会場はアイスリンクの換気不良に加え、周囲に多数の感染者がいたことから、飛沫(ひまつ)感染だけでなく、「エアロゾル感染も否定できない」と結論付けた。

 主催者に対しては▽患者や疑い例発生時の対応準備▽控室の密な状況や換気の改善▽会場での徹底した動線管理―などが重要と強調。参加チームには▽大会2週間前の健康確認▽主催者への報告徹底(改善しても報告)▽卒業生を含む外部との接触禁止―などを提言した。加えて、「ワクチン接種推奨や大会前検査の導入は検討の価値がある」と記した。

 同大会は全国から26チームが出場し、道内外の選手や教職員、大会関係者の計150人が感染した。同研究所は8月18日から専門家を現地に派遣。関係機関と共に調査を進め、市は同25日にリンク内の換気の改善などを求める暫定報告を受けていた。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る