若者の銭湯離れが叫ばれる中、苫小牧浴場組合(郷路正明組合長)は、子どもを銭湯に呼び込む「浴育事業」に力を入れている。8日には「セントー感謝デー」と銘打ち、大人の利用料金を200円(通常は450円)、保護者同伴時の小学生以下を2人まで無料にするイベントを開く。10日は「銭湯の日」。
平成が始まった1989年、苫小牧市内には約30の銭湯が存在したが現在は松の湯(浜町)、公園湯(泉町)、大豊湯(沼ノ端中央)、苫の湯(大成町)、鶴乃湯(音羽町)の5カ所まで減った。
経営者の高齢化や後継者不足を背景に、廃業する銭湯が全国で急増。郷路組合長は「施設の老朽化も進み、跡を継ごうと思えるほどの魅力を感じてもらえなかったのでは」と話す。アパートなど賃貸住宅でも風呂付きが当たり前になったことや、スーパー銭湯の増加なども一因とみられる。
それでも、地域密着の銭湯の存在意義を強調。「住民の目が行き届くコミュニティー」で「高齢者の安否確認の場になる。あざの有無などから虐待を受けている子どもに気付くきっかけにもなり得る」と説く。
同組合は浴育事業の一環で毎週土曜日を「親子ふれあいデー」、毎月第3日曜を「道民家庭の日」と定め、加盟浴場を保護者同伴時に小学生以下2人まで無料開放。10人以上の小学生団体の無料入浴(引率の大人2人まで無料)も実施中で、事前に相談が必要。
「子どものうちから入り慣れていないと、入浴マナーも伝わりづらい」と郷路会長。今後もさまざまな企画を打ち出し、児童、幼児を銭湯ファンとして取り込んでいきたい考えだ。
個別事業に取り組む銭湯もあり、鶴乃湯は地元の苫小牧緑小学校の3年生を対象に見学会を実施。ボイラー室や浴槽を案内したり、入浴の心得を紙芝居で伝えたりと、あの手この手で銭湯の魅力を発信している。
年に1度の「セントー感謝デー」を8日に控え、同組合は「銭湯には衛生的な役割だけでなく、普段は少ない異世代の会話の機会も生む」と利用をアピールする。
















