4年ぶりの衆院選が火ぶたを切った。各選挙区では、候補者たちが有権者に向けて第一声を上げ、熱心に耳を傾けた人も多かったのではないだろうか。
今回の選挙では五つの野党が小選挙区の7割以上で候補者を一本化させた。影響は道9区(胆振・日高管内)にも及び、同選挙区は一騎打ちとなった。有権者が望もうと望むまいと「与党か野党か」「政権交代を望むか否か」を選ぶことになり、注目されそうだ。
争点は、「安倍・菅政治」の功罪のほか、現役世代の働く環境の整備、税制改正、貧困問題、格差是正など。多岐にわたるのはいつものことだが、「新型コロナウイルス対策」、つまり今までとこれからの医療体制、経済政策、ワクチン接種などが加わった点で4年前とは違う。この争点に対する支持政党を持つ層の考えは分かっても、候補者や争点によって投票態度を変え、時に結果を左右する力を発揮する無党派層の見解を把握するのは難しい。この争点で政治を身近に感じ、投票しようとする若い世代がどんな見方をしているのかもつかみにくい。
ほとんどの有権者に関心を持たれている新たな争点があることで、結果が予想しにくい選挙になる気がしている。熱を帯びるのは明らかで、最後まで行方に注目したい。そして国民の総意をストレートに示すことができる好機に、より多くの人が自分の一票を生かすことを望んでいる。(林)









