苫小牧市民文芸第63号編集委員会は20日までに、市民文芸賞の選考結果を発表した。大賞に当たる市民文芸賞は、短詩型部門で塚田眞志美さん(66)=明野新町=の短歌「五感澄まして」が選ばれた。長文型部門の該当作品はなかった。
奨励賞には、長文型で山上正一さん(75)=同=の評論「『聖家族』たちの恋の季節~軽井沢の旅から」、短詩型で田島みついさん(69)=同=の俳句「藻の明かり」を選んだ。
応募作は37点(長文型11点、短詩型26点)。9月19日、市内錦町の第一洋食店で、林晃平さん(元苫小牧駒沢大学教授)を座長に、蓼沼正美さん(苫小牧工業高等専門学校名誉教授)と片山ふゆきさん(北海道教育大学札幌校准教授)で選考した。
塚田さんの短歌は、新型コロナウイルス下で入院していた母とのオンライン面会のもどかしさなどを詠んだ7首。「隅々まで神経が行き届いている」「気負いがない」などと高く評価された。塚田さんは歌歴4年で「受賞はまだ先だと思っていただけにびっくり。実感がない」と語る。昨秋亡くなった母と直接面会できず、日に日に弱まる声をオンラインで「五感を研ぎ澄まして聴いた」と振り返った。
山上さんの評論は、9年ほど前に旅した長野県の軽井沢と信濃追分の思い出を室生犀星、堀辰雄ら文豪に対するオマージュを交えてつづった。山上さんは「初応募で受賞できてうれしい」と述べた。
田島さんは7句を投稿。夏の自然の映像的な美しさと寂寥(せきりょう)感が味わい深く、空気感、鳴き声の取り合わせなども巧みと評価された。句歴7年目の初受賞で「今後も花鳥諷詠の心で詠む」と話した。
受賞作を収録した第63号は23、24の両日、市総合体育館で開かれる総合展示会の会場で購入できる。A5判277ページ、1000円(税込み)。25日以降は市教育委員会生涯学習課、しんどう書店、三光堂書店で販売する。
















