共産票の行方注視  カギ握る「共闘」の評価 山岡陣営 票の上積みに期待 堀井陣営 「野合」批判強める 道9区

共産票の行方注視  カギ握る「共闘」の評価 山岡陣営 票の上積みに期待 堀井陣営 「野合」批判強める 道9区
街頭で支持を訴える松橋氏(右)

 衆院選道9区(胆振・日高管内)で激戦を繰り広げる立憲民主党前職の山岡達丸氏(42)と、自民党前職の堀井学氏(49)。共産党が候補擁立を見送り、同区で初の一騎打ちが実現したことで、両陣営はその影響を注視している。山岡陣営は票の上積みを期待しつつ、支持離れが起きないよう共闘を前面に打ち出さない戦術。堀井陣営は相手候補への「野合」批判を強め、共闘に批判的な労組の切り崩しを狙う。

 共産党は公示直前の13日、立候補を予定していた新人、松橋千春氏(39)の出馬を取り下げ、与野党一騎打ちの構図が実現した。前回(2017年10月)は3氏による三つどもえで、結果は堀井氏が10万8747票(得票率46・75%)、山岡氏が8万8320(同37・97%)、松橋氏が3万5543票(同15・28%)。山岡、松橋両氏の票を単純に足せば堀井氏を1万5000票余り上回る。

 山岡陣営は与党批判票の上積みを期待する一方、野党共闘の印象を薄めようと苦心している。連合傘下の労組など共産党の主張と相いれない支持層があるためだ。松橋氏の取り下げが決まった際、陣営幹部は「共産党の自主判断」との見解を示し、すべての野党からの推薦も受けなかった。陣営幹部は「従来支持層の理解も得られている」と強調する。

 一方、共産党は公示後の街頭演説などで、明確に「山岡氏支持」を訴えており、山岡陣営のある幹部は「無視は失礼」と話す。共産党の地元決起集会には、野党共闘の言葉を避けながらも「山岡に対するご理解と温かいご支援に感謝申し上げる」と記したメッセージを送った。野党候補の一本化がもろ刃の剣になりかねない複雑な状況だが、支援者の一人は「前回の野党合計票以上の得票を目指す」と気合いを入れる。

 一方、堀井陣営は野党共闘を「野合」と称し、対決姿勢をむき出しにしており、特に共産党への批判は痛烈。街頭演説では陣営幹部、応援弁士らがこぞって「主義主張の違う党が、選挙のために共闘している」「当選した場合はどの党の主張を聞くのか」などの訴えに時間を割き、堀井氏自らも「(野党は)何でも反対、批判」と声を上げる。

 裏には、野党側が共闘をアピールすればするほど、山岡氏支持層の一部が離れるという期待感がある。従来は山岡氏支持だった企業系労組にも働き掛け、切り崩しと取り込みを図っており、陣営幹部は「これまで付き合いのなかった人にまでアプローチしている」と明かす。前回同様であれば「野党票」が堀井票を上回る厳しい戦いに、「(こちらに)引っ張れなくても、投票を迷うことも考えられる。プラスに捉えて動きたい」と話す。

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