衆院選が終わった。新型コロナウイルス感染拡大後に迎えた初の政治決戦。私たちの暮らしが変化を余儀なくされる中、国政に対する期待や不満を主張する場。自民党は議席を減らしながらも単独で過半数を超え、公明党と安定政権を維持した。
選挙戦の論戦はコロナと経済への対策、中でも「第6波」に備える医療体制の構築、支援金給付や減税など「分配」が中心だったが、主要政党の公約に大きな違いは見いだせただろうか。手法や手順に差はあったが、選挙向けの耳障り良い言葉ばかりではなかったか。道内小選挙区は投票率58・79%(前回比1・51ポイント減)。有権者の約4割が責任を放棄した。改めて主権者としての自覚を促したいが、期待できない政治は深刻だ。
政権与党は安倍・菅政権下、コロナという未曽有の危機に、信を問える場面は何度もあった。それが岸田新内閣の発足から解散まで10日間、解散から投開票まで17日間と、いずれも戦後最短という異例の短期決戦。「奇策」で負け幅を縮めることができた印象すらあるが、国民の不満をしっかり受け止め、寄り添い、成長の道筋を示し、実行することが与党の責務だ。
野党は立憲民主党、共産党などの「共闘」が実現し、全選挙区の7割以上で候補者を一本化したが、与党批判票の受け皿になりきれなかった。4年ぶりの政権選択選挙で敗れた事実、責任は重たい。選挙目当ての「野合」と批判されることのないよう、真に政策を磨き上げる必要がある。
9区は立憲民主党の山岡達丸氏が激戦を制した。共産候補が出馬を取り下げなければ、勝利をつかみ取れただろうか。自民党の堀井学氏は復活当選したが、敗戦は9区有権者の4年間に対する評価だ。いずれにしても9区にとって、地元の声を国政により届けやすくなった。切磋琢磨(せっさたくま)し、国政の場でさらに励んでもらいたい。
(特報部長・金子勝俊)
















