会沢高圧コンクリート(本社苫小牧市)は、福島県浪江町に次世代中核施設「福島RDMセンター」を建設する。研究と開発、生産の機能を備え、持続可能社会の実現に資する産業を地域とともに創出することが目的。8月には同町と工場立地に関する基本協定を締結した。今月着工し、2023年4月の操業開始を予定している。
同社によると、施設の敷地面積は4万6800平方メートルで、同町から50年間賃借する予定。延べ床面積は6400平方メートル。研究開発棟と工場棟、エンジンドローン耐久試験棟、実証フィールド、製品ヤードで構成する。総工費は約30億円。
工場棟では、あらかじめ形成したさまざまなタイプのコンクリート製品を年間約4万トン生産する。研究開発棟では、ニュービジネスの共創や脱炭素を目指し、水素・再生可能エネルギーやデジタルPC建築分野、スマート農業・陸上養殖など六つの研究開発領域をカバーする。
同社は研究開発の基盤強化や首都圏を見据えた生産能力の増強を課題としていた中で、東京電力福島第1原発事故からの復興を目指し、福島水素エネルギー研究フィールドや福島ロボットテストフィールド滑走路の誘致などを進めている同町に着目した。
19年8月から進出を検討し、研究から開発、生産のサイクルを自社内にとどめず、地域と密接な連携を通じたイノベーション(技術革新)を達成できる場として最適地と判断。20年5月に同町南産業団地の区画へ立地が内定した。
同町産業振興課と調整を進め▽研究開発施設と工場が一体となった施設の建設▽国の補助金制度「自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金」を最大限活用する▽同町と同社の立地協定にイノベーション共創を盛り込む―などで基本合意した。
浪江町の吉田数博町長は8月24日に同町で行われた基本協定の締結式で、「ゼロカーボンシティの実現に協力いただけるものと大いに期待している」と歓迎。同社の会沢祥弘社長は「ハードだけでなく、地元の企業や大学とのコラボレーションが非常に重要。イノベーションを起こす機能が強くなっていく」と話した。
















