胆振海区の秋サケ定置網漁は10月末現在、漁獲量は494トン、漁獲高は約4億4000万円で、前年同期を7割弱下回った。「記録的な不漁」と形容された昨年をさらに大幅に下回り、サケやイクラなどの店頭価格も高騰。関係者は「かなり厳しい」と口をそろえ、本来は漁のピークが続く11月の回復に祈りを込める。
苫小牧、鵡川、いぶり中央、室蘭、いぶり噴火湾の漁業協同組合五つの統計を、胆振海区漁業調整委員会がまとめた。
漁解禁の9月1日から10月末まで、漁獲量は前年同期比68・43%減、漁獲高は同65・08%減。昨年は不漁傾向以前の2015年と比べ、漁獲量が3分の1程度まで落ち込み、直近5年間の最低を更新したが、今年はさらなる「貧漁」に見舞われている。
このうち苫小牧の漁獲量は同69・92%減の115トン、漁獲高は同67・37%減の1億671万円。苫小牧漁協の阿部島蘭事業部長は「魚自体の大きさは例年通りだが、本当に少ない」と嘆き「このままでは漁業者の生活にも影響が出てくる」と懸念する。
長年の不漁続きでサケは品薄になり、同漁協によると現時点の1キロ当たり平均卸売単価は雄が600円弱、雌が2000円弱。昨年の平均値は直近10年で2番目に高い同816円(税抜き)だったが、今年はさらに上回る勢い。同漁協は「それでも賄えない」とし、「漁期はあと約1カ月。上向いてくれたら」と望みを託す。
店頭価格も卸値の何倍にも跳ね上がり、苫小牧魚菜買受人協同組合の石垣孝幸組合長は「サケと生筋子は昨年よりも5割以上、値上がりしている」と話す。これから年末に向けて新巻鮭の贈答需要が見込まれる時期で、「価格が高すぎると使ってもらえない。何とか回復してほしい」と願う。
さけます・内水面水産試験場(恵庭市)によると、全道的な不漁傾向が今年は加速し、胆振海区秋サケ来遊予測は前年比26・2%減の約47万匹。18年まで春先の沿岸水温が低く、放流された稚魚が生き残る環境としては厳しかったとし、今年のサケ資源の減少を見通している。
苫小牧沿岸の漁期は12月3日まで。
















