2019年にノーベル化学賞を受賞した吉野彰氏が19日、日本CCS調査の苫小牧CCS実証試験センター(苫小牧市真砂町)を訪れた。国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)の視察で、吉野氏はカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出ゼロ)について「新しい産業を生み出すビジネスチャンス」と強調した。
吉野氏は産総研のゼロエミッション国際共同研究センター長の立場で来苫。二酸化炭素(CO2)を分離、回収するプラントや、地中にためる井戸設備などを見学した。同社の中島俊朗社長、川端尚志取締役総務部長が対応し、19年11月にCO2目標30万トンの圧入を終え、今後はCO2有効利用を含めたCCUSに進展することを説明した。
吉野氏は「カーボンニュートラルに向けてCCSは重要な技術。苫小牧に実証プラントがあると以前から聞き、現地で見たいと思っていた」と振り返り「(設備は)もっと大げさなものかと思っていた。最適な地層があれば難しい技術ではない」と感想を述べた。その上で「今後はコストの問題」と指摘し「積極的な参入が新しい産業、ビジネスにつながる」と期待した。
吉野氏ら産総研の一行10人はこの日、石油資源開発や苫東地域も視察した。
















