北海道栄高校陸上部のエケ・ジュニア瑠音(2年)=神奈川愛川東中卒=、伊藤陽楼斗(同)=苫小牧光洋中卒=が、愛媛県総合運動公園陸上競技場で行われた第15回U18陸上競技大会で健闘した。男子100メートルのエケが4位、男子三段跳びの伊藤が7位とそれぞれ初の全国入賞。集大成となる来年の全国高校総体(8月、徳島県鳴門市)に向けて弾みをつけた。
各種目で厳しい参加標準記録を突破した15~17歳の精鋭が集う日本陸上競技連盟主催の年代別全国大会。男子100メートルは38人、男子三段跳びには30人が出場した。
エケは予選1組で10秒74の組トップ。8人中6番目のタイムで臨んだ決勝では10秒66と記録を伸ばしたものの「スタートから周りを気にし過ぎてしまい、得意の後半で伸びなかった」と自己ベストには100分の4秒届かず。3位とはわずか100分の1秒差だった。
「調子がいいときは自分の世界に入れる。今回は集中し切れなかった」。来年度は、東京五輪日本代表で小樽市出身の小池祐貴(26)=住友電工=が持つ男子100メートルの北海道高校記録10秒38の更新が目標。力強いストライド走法が魅力だが、「もう少しピッチも上げていきたい」。
堀下航監督は「身体能力はとても高い。けがなくひと冬を越せれば、全国優勝も夢じゃない」と期待した。
一方の伊藤は初の全国挑戦で見事入賞。1回目の試技で自己ベストを17センチも上回る14メートル32をマークした。「周りが見えないくらい集中していた。いつもより体が軽かった」と相好を崩した。
エケや男子300メートルに出場した清水徹主将ら全国高校総体(7~8月、福井市)出場経験を持つ同期の支えも大きかった。試合前日まで極度の緊張に押しつぶされそうになっていたが、「仲間がよく笑わせてくれてほぐれた」と感謝した。
中学まで幅跳び選手だった経験を生かし、昨年から三段跳びに挑戦。「高くではなく前に跳んでいく」意識や、左右の足を使って跳ぶ競技性に悪戦苦闘しながら、今年7月の国民体育大会北海道選手選考会(旭川市)少年男子で優勝し自信を付けた。
U18大会では、優勝した宮尾真仁(洛南)=京都=が15メートル63の大会新記録を樹立。上位選手は14メートル後半の跳躍を見せた。「最後のひと伸びが違う」と表現する実力者の試技を参考に、来年は15メートル台を目指す。合わせて幅跳びでも、7メートル46の自己記録を誇るチーム内のライバル中尾泰思(2年)=苫小牧光洋中卒=に「絶対負けたくない」と7メートル50超えの跳躍を誓った。

















