苫小牧漁業協同組合の錦多峰さけ・ますふ化場(錦岡)でサケの採卵作業が展開されている。秋サケ定置網漁の記録的な不漁を反映するように、受精卵の確保は目標を下回っている。22日に今季の作業を終える予定だったが、親魚を一匹でも多く確保するため作業の延長を検討している。
サケ資源を確保しようと毎年、胆振管内さけ・ます増殖事業協会(白老町竹浦)のふ化事業を受託している。錦多峰川で例年8~11月、鉄製のおりと柵の仕掛け「うらい」を設置し、官民挙げて密漁対策をしながら親魚を捕獲。ふ化場で人工授精し、冬は白老町で稚魚を育て、翌春に錦多峰川に放流している。
目標は例年通り、親魚2万1000匹、授精卵450万粒だが、今季は親魚の確保に苦慮している。9月28日に採卵作業を始めたが、親魚の確保はこれまで雄約8000匹、雌約6000匹の計1万4000匹にとどまり、目標対比約3割の減少。同漁協は「11月に入ってからは全く取れなくなった」と嘆く。
22日は午前7時から採卵作業を行ったが、雌はわずか6匹にとどまった。例年であれば親魚を蓄養池からベルトコンベヤーで採卵室に移すが、今年は漁業者が手作業で籠に入れて運び、雌の腹を採卵用刀で割くなどの作業もあっという間。10分程度で終了し、漁業者らは「一匹でも遡上(そじょう)しているうちは、作業を続けたい」と話していた。
















