マツカワ加工品模索 薄造り試験販売、評判は上々 えりも以西漁業協

マツカワ加工品模索 薄造り試験販売、評判は上々 えりも以西漁業協
市民感謝祭で試験販売されたマツカワの刺し身の薄造り

 胆振、日高、渡島地区の漁業協同組合などで組織する、えりも以西栽培漁業振興推進協議会のマツカワ魚価対策プロジェクトチーム(PT)が、マツカワの加工品販売を模索している。今年度の新規事業で冷凍の薄造りを開発し、市内のイベントなどで試験販売。「評判は上々」と手応えをつかみつつ「商品として受け入れてもらえるか見極めたい」と話している。

 マツカワはカレイの一種。えりも町から函館市までのえりも以西海域ではかつて資源の激減で「幻の魚」と化したが、2006年から稚魚の大規模放流を展開し、今では年間100トン超えの漁獲量を誇る。体長35センチ以上はカレイの王様を意味する「王鰈(おうちょう)」のブランド名を付けている。

 卸売平均単価が1000円以上の高級魚だが、季節によって漁模様にばらつきがあり、盛漁期の春先は取引単価が低迷する悩みがあった。さらに昨年以降は新型コロナウイルス流行により、飲食店需要が減って単価も下落。同PTは加工品の開発・販売で、付加価値を向上させるだけでなく、出荷量の調整や取引価格の平準化につなげる。

 冷凍刺し身の薄造りは、札幌の加工業者に開発を委託し、330枚(1枚300グラム)を製造した。ふぐ刺しのように盛り付けし、同PTリーダーの赤澤一貴苫小牧漁協総務部長は「圧倒的なうま味と食感。ポン酢ともみじおろしで食べると最高。ちょっとぜいたくしたい時や贈答用に使ってもらえる」と自信を見せる。

 11月にマルトマ苫小牧卸売が公設地方卸売市場で開いた「市民感謝祭」で初めて試験販売。原価の1枚2000円で提供し、入場者200人弱に対して25枚が売れた。同PTは「上々のスタート」と胸を張る一方、事業として確立するには利益を出す必要があり、今年度内は市内イベントなどで価格帯を変えながら試験販売し、ニーズや適正価格を見極める方針。22年度にも「新王鰈」の活用を展望している。

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