定例会を振り返って 社会の機微に反応を

定例会を振り返って 社会の機微に反応を

 10日に閉会した苫小牧市議会定例会で、来年7月に4期目の任期が終わる岩倉博文市長の去就を問う一幕があった。市長は後援会や家族の意向、公約の達成状況を踏まえた上で、「しかるべき時期」に判断すると、明言を避けた。

 議員からは財政健全化の実績を評価する一方、昨年度末時点で進捗(しんちょく)率74・8%の公約に対し、「達成が困難なものが幾つかある」と追及の声も挙がった。その一つが、地権者との交渉が難航中の旧商業施設「駅前プラザエガオ」の問題。市長は「解決に向け、全力で取り組む」としながら、「結論を出す目途は相手方がいる話なので、なんとも申し上げられない」と歯切れが悪かった。2014年8月のエガオ閉鎖から、もう8回目の年末を迎える。

 さらに、8月の全国高校選抜アイスホッケー大会の大規模クラスター(感染者集団)をはじめ、職員の生活保護受給者を中傷するツイッター投稿や公務中の交通事故報告と市側が陳謝する場面も目立った。前市長の不祥事の後、初当選した岩倉市長は「市役所の信頼回復」とよく口にしてきたが、改めて市内外から厳しい視線が向けられている。

 この他、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出ゼロ)に関して多くの議員が一般質問で取り上げ、その影響が地域産業から市民生活にも及ぶことを印象付けた。人口減少時代を迎え、新型コロナウイルス禍も長引いている。先行き不透明な中、行政として社会の機微にいかに敏感に反応していくかが問われている。

(報道部 河村俊之)

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