苫小牧市の清掃業とませい、むかわ町の株式会社「M Dino(エムディノ)」は20日、災害復旧用特殊ポンプの商品化に向け、模擬実験を苫小牧市錦岡で行った。▽軽石の回収▽土砂の移送▽泥の吸引―の三つの実験を展開し、堆積した泥を掃除機のように取り除くなど能力を証明。両社は「さらに改良の余地がある」としつつ、来春にも地方自治体などに販売を始める考えだ。
両社とむかわ町、苫小牧工業高等専門学校、北見工業大の5者が昨年11月に連携協定を結び、災害復旧用特殊ポンプの研究、開発、商品化を進めている。人力や重機で行っていた土砂の撤去や搬出などの作業を、ホースを持ち込み簡単、迅速にできるようにするのが目的だ。
従来は水鉄砲のように押し出す「圧送」に使うコンクリートポンプを、とませいは圧送と吸入を同時に行える特許技術を持っており、5者はその能力を災害復旧作業に役立てる。導入の低価格化につなげようと、ポンプなどは脱着可能なユニット式を模索しているが、来春予定の商品化は協力会社が試作した一体型を先行させる。
20日は模擬実験を報道公開。ちり取りのようなノズルを付けたホースで広さ約6平方メートル、深さ10センチの泥を6分間程度できれいに吸い取ったり、水面に浮かんだ軽石約80キロを3分間程度で移し替えたりした。とませいの太田隆紀研究員は「重機のアームとホースを使えば、危険な所に人が入らなくても土砂を吸引できる。自然災害時の初動で、すぐにでも投入できる」と強調した。
販売事業を担うエムディノの田所隆専務は「ノズルはいろんな形を研究している」と誰もが使いやすい形状をさらに追求するとしつつ「来春には販売を始めたい」と意欲。実験を見守ったむかわ町の竹中喜之町長も「災害への備えを高める一助につながれば」と期待を寄せた。北見工大で性能や耐久の試験も終えており、今後は被災地などで試作機を実践投入した上、地方自治体や国の機関などの販路を開拓する。
















