シーズンは続く

シーズンは続く

 2大会連続で頂点に駆け上がったのは、ひがし北海道クレインズ―。長野市開催となった第89回全日本アイスホッケー選手権大会が19日に閉幕。一発勝負のトーナメントでしぶとく勝ち抜いた。

 アジアリーグ勢が出そろった準決勝で栃木日光アイスバックスを延長戦の末かわした。2年連続同一カードとなった決勝の東北フリーブレイズ戦では途中劣勢から連続ゴールで逆転し、6―5とした。クレインズのコーチで元苫小牧市民の齊籐毅さん(40)に今週尋ねると「何とか勝ちました」。うれしさのにじむ第一声が聞こえてきた。

 釧路出身で駒大苫小牧高から日本リーグの雪印入り。廃部後、札幌ポラリスから王子製紙に入り、2008年のアジアリーグ初制覇当時の主将だった。歴戦のFWは日光移籍の後、20年までの現役最終年を釧路軍団一員として戦って今は指導スタッフ。今回の全日本では一進一退をしのぎつつ、要所の反転速攻で加点という巧妙なプレー内容が光ったが、最大の勝因は「チームが一つになったこと」と語った。苦難がときに集団を強固にする。「優勝して釧路にホッケーが必要なことを示したかったんです」。齊籐さんの心意気に改めて触れた思いがした。

 今回4位に沈んだ苫小牧のレッドイーグルス北海道は年末を経て、アジアリーグ再開の新年1月8日からホームリンク白鳥王子アイスアリーナで横浜グリッツと連戦。心機一転で地力を発揮する試合が見たい。(谷)

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