「ネットミュージアム」新春人気投票にトラの刺しゅう入り化粧まわし出品、美術博物館「応援して」

「ネットミュージアム」新春人気投票にトラの刺しゅう入り化粧まわし出品、美術博物館「応援して」
トラの刺しゅうが入った化粧まわし。大正末期~昭和初期の苫小牧で大相撲の巡業が行われた証しの一つとされる

 苫小牧市美術博物館は、全国の美術館や博物館の情報を集めた「インターネットミュージアム」の新春人気投票企画「干支(えと)コレクションアワード」に、往年の大相撲力士「若湊(わかみなと)」関が使用した、トラの刺しゅう入り化粧まわしを出品している。29日正午時点で105票を獲得し、14位。同館は「多くの市民に応援してほしい」と話す。

 インターネットミュージアムは美術館の内装、展示などを手掛ける丹青社(東京)が自主運営する国内最大級のミュージアム情報サイト。

 全国の美術館、博物館などがえとにちなんだ所蔵品を出品する干支コレクションアワードは2015年から毎年実施されており、閲覧者が1日1回、好きな作品に投票できる。

 今回、同館が出品したのは大正末期から昭和初期にかけて使用されたとみられる若湊関の化粧まわしで大きさは420センチ×64センチ。ベルベット状の下地に、体をねじるように座るトラや岩山、ササが金色に着色した絹糸で刺しゅうされている。

 1987年7月4日付の苫小牧民報や同館の学芸員によると、苫小牧では大正末期から昭和初期にかけて、栄町の国道沿いにあった精米所「村井商店」の店主村井常次郎氏(故人)を勧進元(興行主)に毎年のように大相撲の巡業が開催されていた。化粧まわしは2010年1月ごろ、村井氏の長男兼蔵氏の妻ミサヲ氏が同館に寄贈。学芸員は「まちの娯楽文化を知る珍しい資料」と語る。

 化粧まわしのもともとの持ち主である若湊の候補は2人いる。高砂部屋に所属した小結の若湊義正(1888年~1941年)と、富士ヶ根部屋に所属した前頭3枚目で一時期若湊を名乗った若港三郎(09年~82年)。当時の記録が少なく、どちらなのかは特定できていない。

 今回のアワードには93点がエントリー。彫刻や絵画、人形など、えりすぐりの所蔵品が出品されている。投票期間は来年1月27日午後3時まで。

 同館は19年から毎年参加しており、前回は函館市の版画家佐藤国男さんが手掛けた「春と修羅 牛」を出品。83点中6位という結果だった。

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