女子テニスのメルボルン・サマー・セット1は4日、オーストラリアのメルボルンで行われ、シングルス1回戦で世界ランキング13位の第1シード、大坂なおみ(フリー)が世界61位のアリーゼ・コルネ(フランス)に6―4、3―6、6―3で競り勝ち、2回戦に進んだ。
今大会は、17日に開幕する全豪オープン(メルボルン)の前哨戦。大坂は全米オープン3回戦で敗れた昨年9月以降、ツアー大会から遠ざかり、この試合が復帰初戦だった。
予選の2回戦では、日比野菜緒(ブラス)が相手の棄権により予選突破を決めたが、本玉真唯(島津製作所)は敗れた。
復帰戦をフルセットで制した大坂は、安堵(あんど)の表情を浮かべた。昨年もシーズン初戦で顔を合わせたコルネと対戦。ストレートで下した前回とは違って苦戦したものの、「この場所に来る時はいつも新鮮な気持ち」。少し、余裕も感じさせる口ぶりだった。
久々の実戦とあり、プレーの精度を欠いた。第1サーブが入った確率は38・3%まで落ち、持ち味を生かせない。強打もミスが多かった。それでも、心を乱さずに最終セットを戦えたことは好材料。要所でラリーに勝ち、粘る相手をねじ伏せた。
全豪オープン優勝で好発進した昨年。大活躍が期待されたが、精神的負担を理由に記者会見を拒否して波紋を呼んだり、全米の3回戦で敗れた後は会見で涙を流してそのままツアーから離れたりするなど、終わってみればメンタル面で大きな不安を残したシーズンだった。
トップ選手として重圧を抱える中、「もう一度、試合を楽しむ方法を見つけないといけない」と自身に言い聞かせ、心の持ちようを探りながら臨む新シーズン。ただ、焦りはなさそうだ。「今年はもう少し、気楽にいくつもり」。地に足を着け、心と技を磨いていく。

















