4回転半「いつか跳べる」 本田武史さん フィギュア 男子展望

4回転半「いつか跳べる」 本田武史さん フィギュア 男子展望
インタビューに答えるフィギュアスケート元五輪選手の本田武史さん=2021年12月29日、大阪府高槻市

 北京五輪フィギュアスケートの日本男子は、3連覇を狙う羽生結弦(ANA)と平昌五輪銀メダルの宇野昌磨(トヨタ自動車)、昨年3月の世界選手権2位の鍵山優真(オリエンタルバイオ)の布陣で挑む。五輪に2度出場した本田武史さん(40)がインタビューに応じ、「表彰台に2人は乗るのではないか」と複数のメダル獲得を期待した。

 ―羽生が史上初のクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)成功を目指す。

 昨年12月の全日本選手権では、軸づくりや回転のかけ方という大事な練習をたくさんしていた。初日の練習が一番まとまりがあり、いつか跳べると感じた。試合ではアドレナリンが出て、降りられることもある。だからこそ、形をつくっておくことが大事になる。

 ―4回転半を決めての3連覇を狙う。

 (世界選手権を制した米国の)ネーサン・チェンらの勢いも感じているだろう。しかし、彼らを上回る目標設定をしていることが、モチベーションにつながっていると思う。

 ―宇野は4回転を4種類5本という高難度構成に挑み続けている。

 今シーズンはものすごく練習量が多く、質も高い。調子が良くなくても決まるパターンをつくろうとしてきて、(成功の)確率が高まった。

 ―2019年には不振も経験した。

 今はスケートを楽しんで、高い位置に行こうという目標ができている。苦しい時期に諦めず、踏ん張った。ステファン・ランビエル・コーチとの出会いもプラスになった。

 ―鍵山の成長をどう見るか。

 大舞台で実力を発揮できる選手。五輪で(3種類目の4回転の)ループを入れたいとも言っており、まだ伸びしろもある。

 ―長所は。

 膝、股関節が強いようだが、柔軟性もあり、ジャンプを降りる際に(衝撃を)抑えられる力がある。滑りも伸びがあり、トップスピードになるのが早い。

 ―海外のライバルについて。

 チェンはこの4年で安定感が上がった。(昨年10月の)スケートアメリカで連勝が止まったことで逆に気持ちが落ち着き、強くなった部分もあると思う。ビンセント・ゾウ(米国)に加え、ミハイル・コリャダ(ロシア)もジャンプが決まれば上位に入ってくる。

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