柏木町の助産師・中田知穂さん 学校や地域でも性教育に力、「正しい知識身に付けて」

柏木町の助産師・中田知穂さん 学校や地域でも性教育に力、「正しい知識身に付けて」
性教育の大切さを語る中田さん

 苫小牧市柏木町の助産師中田知穂さん(36)は市内で、学生や母親らに向けた性教育に熱心に取り組んでいる。助産師として働く中で望まない妊娠に苦しむ女性と多く出会ってきた経験から、性に関する正しい知識を広げる必要性を実感。家庭や学校、地域などさまざまな場所で、地道に活動を重ねる。

 中田さんは同市出身。看護師や保健師、助産師の資格を取得するため静岡県内の大学に通っていたとき、予期せぬ妊娠で人工妊娠中絶や退学をせざるを得ない若年層の問題に触れたことがきっかけで、性教育に関心を持つようになった。

 2009年に苫小牧市内の総合病院に就職。配属された産婦人科で新たな命の誕生に喜ぶ多くの妊産婦と出会った一方、望まぬ妊娠に苦悩する女性たちも少なくない現実に直面。生理が止まるなど体の異変に気付かず、産婦人科系の病気が深刻化するなどしたケースにも触れてきた。

 「幸せに暮らすためには、やはり性の知識が不可欠」との思いを強めた中田さんは安平町の依頼を受け、17年から数年間、同町の中学校で性教育の授業を展開した。

 20年4月、次男の出産を機に勤務していた病院を退職すると、昨年7月に住吉コミュニティセンターで行われた「SDGs性教育座談会」での講師を皮切りに活動を本格化。これまでに市民団体主催の講演会で登壇したり、市男女平等参画推進センターの女性向けイベントでの講話など地道に活動を重ねてきた。

 今月10日には市まちなか交流センターココトマで母親向け性教育講座を実施した。「性教育は難しいものではなく、日常生活の至る場面で行うことができる」とし、自身が家庭で実践している性教育について紹介。「必ずしも親が性の専門知識を持つ必要はない。大切なのは性の話をはぐらかしたりせず、子どもの問いにしっかりと向き合おうとする姿勢」と強調した。

 今年は、市内日吉町の飲食店「ダンディライオン」で、子育て中の保護者向けの性教育ランチ会を定期開催する計画。初回は20日午前11時~午後1時、「赤ちゃんはどこから来るの?」をテーマに開く。参加費は食事代込みで2200円。問い合わせは同店 電話0144(75)7375。

 性教育を通し、中田さんが最も訴えたいのは「人生の主人公は自分」というメッセージだ。「自分の生き方を自分で決めるには正しい知識が必要だし、何よりも困ったときに周りに助けを求められる力が大切。流されるままに行動した末、困ってしまう人を減らすためにも家庭や学校などあらゆる場での性教育を充実させたい」と意気込む。

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