苫小牧市は、まだ食べられるのに捨てられる「食品ロス」の削減へ、市内の小売店や飲食店に売れ残り商品を人通りの多い場所で販売する機会を提供する実証試験を始めた。初回を13日にJR苫小牧駅の自由通路で行い、ぱん工房むぎ麦(澄川町)がパンを販売。売れ行きは好調で市は今後、他店にも取り組みを拡大させたい考えだ。
食品ロス削減事業の一環で、市は昨年10月、市内の店舗で売れ残る可能性のある食品の情報を独自のスマートフォンアプリで配信する取り組みをスタートさせた。
これまでにサンドイッチ店、とんかつ店など5店舗が協力店として登録。アプリを通じて各店の売れ残り商品の情報を発信してきた。事業をさらに活性化させるため、協力店に販売場所を提供する試みにも着手した。
廃棄の可能性がある商品を抱える店に、人通りの多い公共スペースなどに出向いて出張販売してもらうことで、より積極的にロス削減を進めたい考えだ。
市は今回、買い物客も多く行き交うJR苫小牧駅自由通路を選定。第1弾として、協力店の「むぎ麦」に、毎週木曜日の午後4時~同5時、店舗で売れ残りそうなパンを販売するスペースを提供することにした。
13日は、前日の大雪の影響で人通りが少なかったものの、道行く市民らが次々と足を止め、同店が持ち込んだ約80個のパンは完売した。店主の石見勝政さんは「夕方は客足が止まるため、いつもだったらほぼ売れ残り確実なパンを、このような形で販売できてとてもうれしい。無駄にならず、本当によかった」と話した。
市は他の協力店にも参加を促し回を重ねる中で、食品ロス削減策として有効かを検証する。
市ゼロごみ推進課の西森祐介主査は「地道な取り組みで食品を扱う企業の関心と理解を広げたい」としている。
















