全国高校総体の第７１回全国高校スケート・アイスホッケー競技選手権大会第３日は２０日、青森県八戸市などで各競技が行われた。スピードスケートは、女子１５００メートルの森野こころ（駒大苫小牧３年）が２分６秒０１で５位入賞。男子１万メートルでは船崎優太（同１年）が１４分２８秒３４で８位に入った。
　アイスホッケーは準決勝までが行われ、駒大苫小牧は３回戦で釧路工業に１１―１、準決勝で清水に１０―３と快勝。北海道栄は３回戦で埼玉栄に２―９で敗れた。
　【スピードスケート】
　男子
　▽１５００メートル　（２２）山本蒼紫（駒大苫小牧）２分２秒１７（２９）五十嵐陽（同）２分４秒７９▽１万メートル　（８）船崎優太（駒大苫小牧）１４分２８秒３４（１０）引地朔野（同）１４分３１秒０１
　女子
　▽１５００メートル　（５）森野こころ（駒大苫小牧）２分６秒０１（２６）居城真衣（同）２分１４秒２１
　【アイスホッケー】
　▽準決勝
駒大苫小牧１０－３清　　水
　▽得点者【駒】荒木（木村、山口）鈴木（山口）花田（鈴木）花田（森田）森田（石田、高崎）森田（高橋）森田（石田、早坂）鈴木、木村、花田（石田、森田）【清】水口（森）高橋（天明、平嶋）水口（天明）▽ＧＫ【駒】米津、山北【清】須田、吉田
武　修　館４―２埼　玉　栄
　▽３回戦
埼　玉　栄９－２北海道栄
　▽得点者【埼】斉藤、井口（横須賀）井口、小桒（森岡、中村）井口（横須賀、朝比奈）木村詠、井口（小桒、横須賀）横須賀（斉藤、井口）井口（斉藤）【北】キム（泉浦、高橋）乘本（大城）▽ＧＫ【埼】宮脇、木村励【北】佐藤
駒大苫小牧１１－１釧路工業
　▽得点者【駒】石田（森田）鈴木（高橋、石田）森田（花田、高橋）森田（山口、高崎）高橋（石田）山口（木村、藤間）花田（鈴木、高橋）荒木（木村、高崎）荒木（山口、藤間）荒木（高崎、山口）寺内（早坂）【釧】阿部（池田）▽ＧＫ【駒】米津、山北【釧】小倉
武　修　館４―２東　　北
清　　水５―１八戸工大一

―２種目入賞も残る悔しさ　森野「気持ちの面でも難しさ」
　１９日の女子３０００メートルに続いて、１５００メートルでも５位となった森野。「滑り自体はきょうのほうが良かった」が、記録は昨年１２月にマークした自己ベスト２分４秒１５に２秒近く及ばず「ベストの更新はしておきたかった」と悔しさをにじませた。
　スタートでうまく加速するも、続く１周４００メートルのラップタイムが３１秒台と伸び悩んだ。「３０秒台で入って、残り８００も粘りたかった」
　同走予定だった高橋（山形中央）が世界ジュニア出場のため欠場し、単独走になったことも影響した。「速い選手と一緒だと追い掛けたりできる。気持ちの面で難しさがあった」と振り返った。
　１年生だった２０２０年大会（帯広市）以来の個人戦２種目入賞。「１年のときは入賞しただけで大喜びしていたけど、今回は悔しい気持ちしかない。そう思えるのも３年間の成長の証し」と受け止める。２１日には団体２種目に挑む。「みんなで協力して実力以上の力を出して表彰台を狙いたい」と誓った。

― FW花田（駒大苫）　２連続得点でチームに勢い
　駒大苫の快足ＦＷ花田（３年）が、準決勝でチームを勢いづける２連続ゴールで勝利に貢献した。
　いずれも相手陣内のフェースオフ直後。第２ピリオド８分すぎ、ＣＦ鈴木（２年）が相手ゴール前にはじいたフェースオフパックを押し込みチーム３点目。そのわずか５５秒後には、ＣＦ森田（３年）のパスを直接ゴールにたたき込んだ。
　２ピリ序盤まで２―１と接戦だった流れをがらりと一変させた活躍ぶり。「２点ともフェースオフ前に打ち合わせをしていたプレー。自分は決めるだけだった」と胸を張った。
　次戦の相手は宿敵武修館。昨年１月の高校総体準決勝をはじめ、８月の全国選抜大会、１１月の北海道選抜大会と再三苦杯をなめさせられている。花田は「まずは守りから。体を張ったシュートブロックなどで貢献したい」と闘志を燃やした。

―１ピリに悪夢　道栄、出足の悪さ響く
　悪夢のような第１ピリオドだった。２０１９年大会以来の３回戦進出を果たした道栄だったが、エースＦＷ井口（３年）ら埼玉栄の猛攻を止め切れずに１ピリだけで５失点。課題にしてきた出足の悪さが響いた。
　ベンチ内の空気もいつも以上に重苦しかった。「励ましたり、ポジティブな言葉を掛け合うべきだった」とＤＦの高橋主将（３年）は振り返る。
　「仲間を信じろ」。１ピリ終了後に小林監督が伝えた一言で、選手たちはわれに返った。２ピリ以降は徐々に本来の一体感を取り戻し最後まで諦めない姿は見せた。
　後輩たちには「いい選手がそろっている」と高橋主将。個々に実力がある分「過信せずチーム一丸となって声を張って、足を動かし続ける栄らしいホッケーをしてほしい」とエールを送った。