道内初確認から2年 新型コロナ感染者 繰り返す流行桁違い「第6波」襲来 知事「葛藤している」

道内初確認から2年 新型コロナ感染者 繰り返す流行桁違い「第6波」襲来 知事「葛藤している」
道独自の「緊急事態宣言」を全国で初めて発出し、道民に外出自粛を要請した鈴木知事=2020年2月28日、道庁 

 ■葛藤

 「葛藤がなかったといえば、うそになる。それは日々、毎日葛藤している。やはり私権制限を伴うお願いをするわけで、そんなことはしたくないわけですから…」

 25日の定例会見。記者団からさまざま対策の決断を迫られたこの2年間、知事自身の心の部分を問われ、そう振り返った。

 道内では2020年1月28日、中国武漢市から来道した40代の中国人女性の感染を初めて確認。本道を代表する冬の大イベント「さっぽろ雪まつり」を挟んで、全国で最も早く感染が拡大。鈴木知事が法的根拠がない道独自の「緊急事態宣言」を国内で初めて2月28日に発出し、道民に外出自粛を要請。感染拡大の「第1波」の収束につなげた。

 ■流行の波

 だが、その後もアルファ株、デルタ株、オミクロン株と新たな変異株が本道に次々と襲来。流行の波を何度も繰り返した。この間、道も特措法に基づく「緊急事態宣言」を通算3度(道独自を含めると4度)、「まん延防止等重点措置」も3度にわたり昨年9月末までに発令。飲食店を中心に休業要請、時短要請、酒類提供の停止などを求め、医療崩壊を食い止めたものの、社会経済活動の疲弊度は一段と増している。

 鈴木知事は対策をめぐる政府と都道府県の関係について「全国知事会として正直、政府と全てが一致してきたと思っていない」と指摘し、「例えば、要請しても速やかに『まん延防止』を決定していただけないこともあった」と明かした。さらに政府の基本的対処方針の範囲の中から、各都道府県知事が判断するのが日本の対策の仕組みであることも説明。「その対処方針がいろんな形で対応が変わってくる。このため、走りながら考える部分も少なくない」と難しい判断を迫られる現状も吐露した。

 ■感染爆発

 年明けの今月中旬から感染が爆発的に拡大する「第6波」。19日から8日連続で新規感染者数が4桁台で推移し、26日には2000人を超え、3000人台も現実味を増している。オミクロン株による感染拡大のスピードが従来の変異株とは異なり、極端に速いのが特徴だ。

 25日時点の人口10万人当たりの新規感染者数は202・2人、療養者数は229人、病床使用率は23・6%と、3指標とも道の警戒レベル分類の「2」を超えている。道では27日から道内全域に発出した通算4度目の「重点措置」で、波を緩やかにしたい考え。

 知事は「重症化しにくいとされるオミクロン株でも現実的に病床使用率は20%を超えてきた。実際に入院される人の実数も増えてくる」と説明。こうした状況になると「社会機能を維持していくこと、医療の逼迫(ひっぱく)を食い止めることが重要だ」と道民に基本的な感染防止行動の徹底を改めて呼び掛ける。感染初確認からあすで丸2年を迎えながらも、収束の道筋はなお見通せない。コロナとの長い闘いが続く。

  (札幌支社・広江渡)

 新型コロナウイルスの感染者が、道内で初めて確認されてから28日で丸2年を迎える。26日現在で感染者は累計で延べ7万8633人(実人数7万8024人)、死者は1486人に上る。現在は感染力の強い変異株「オミクロン株」が主流の「第6波」が襲来中で、26日には道内の新規感染者数が2091人と初めて2000人を超えた。鈴木直道知事は27日から通算4度目となる特措法に基づく「まん延防止等重点措置」(2月20日まで)を道内全域に発令。「第5波」とは桁違いの感染急拡大の抑制に向け、正念場の取り組みに入っている。

■この2年の新型コロナウイルスをめぐる動き

【2020年】

 1月25日 中国の旧正月の春節始まる。

   28日 中国武漢市から来道した40代中国人女性の感染確認。道内1人目。

 2月26日 鈴木知事が道内全小中学校に臨時休校を要請(27日~3月4日)

   27日 安倍晋三首相(当時)が3月2日から春休みに入るまで全国の小中高校に臨時休校を要    請。

   28日 鈴木知事が道独自の「緊急事態宣言」を全国で初めて発出。道民に外出自粛を要請。

 3月11日 世界保健機関(WHO)が「パンデミック(世界的な大流行)」を宣言。

   13日 改正新型インフルエンザ特措法が成立。

   19日 道が独自の「緊急事態宣言」を解除。

 4月16日 政府が「緊急事態宣言」対象地域を全国に拡大。北海道は「特定警戒都道府県」に。

   17日 鈴木知事が緊急事態措置発表。

   20日 鈴木知事が道内全域で休業要請を行うと発表(5月15日まで)。

 5月13日 鈴木知事が16日から休業要請の一部解除を発表。

 5月25日 政府が「緊急事態宣言」を全面解除。

 6月1日 道が全ての施設の休業要請を解除。

 7月30日 道が感染症対策有識者会議を設置し初会合。

 11月20日 日別の新規感染者数が過去最多(当時)の304人と初めて300人超える。

 12月6日 道内の感染者が1万人超える。

   8日 感染が拡大する旭川市へ、道が陸上自衛隊北部方面総監部に災害派遣を要請。

【2021年】

 1月14日 道が「集中対策期間」を2月15日まで延長すると発表。

 5月9日 政府が北海道に「まん延防止等重点措置」適用。

   16日 政府が北海道に特措法に基づく2度目の「緊急事態宣言」発令。

   21日 新規感染者数が過去最多(当時)の727人確認。

 6月21日 北海道の「緊急事態宣言」を「まん延防止等重点措置」に切り替え。

   29日 道内初のデルタ株疑い確認。

 7月11日 「まん延防止等重点措置」解除。

 8月2日 「まん延防止等重点措置」を再適用。

   27日 特措法に基づく3度目の「緊急事態宣言」発令。

 9月30日 「緊急事態宣言」を解除。

【2022年】

 1月4日 道内初のオミクロン株確認。

   26日 道内新規感染者が2091人と過去最多を更新。初の2000人台に。

   27日 4度目の「まん延防止等重点措置」スタート(2月20日まで)。

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