北京冬季五輪の開幕を2日後に控えた2日、記者は中国の地に降り立った。厳格な新型コロナウイルス対策を敷く現地は、祭典ムードとは懸け離れた物々しい雰囲気に包まれていた。
選手団を含む五輪関係者の入国はピークが過ぎたこともあり、成田空港発から北京への直行便の機内には報道関係者が10人ほど。3時間半のフライトで北京首都空港に到着した。全身を包んだ防護服のスタッフが応対することは報道で知っていたが、屋外で荷物を運搬する車両の運転手まで防護服をまとっているのが見え、コロナ対策の厳しさを肌で感じ取った。
入国手続きは想像以上にスムーズだった。PCR検査で検体採取と本人確認を行ったが、入国審査では日本で受けたPCR検査の陰性証明など必要な証明書はアプリで一括管理されているため、書類を出す必要はなくパスポートや記者証を見せるだけで通過できた。入国が五輪取材の最大の関門と捉えていただけに、少し拍子抜けだった。
ホテルには北京市内の街並みを眺めながらバスに揺られて1時間で到着。検査結果が出るまで部屋で待機した。「テスト・イズ・グッド!」。夕方、フロントからの電話で陰性を確認し、ひと安心。外部から隔離された「バブル」下に置かれる激浪の日々が、幕を開けた。(翔)

















