初戦を迎えたアイスホッケー女子日本のスマイルジャパン。DF鈴木世奈選手(30)=苫小牧市出身=の祖父は1960年代に男子日本代表で活躍した高嶋守さん(83)だ。自身と同じく五輪3大会連続出場を果たした孫娘に大きな夢を託している。
王子製紙に入社し、60年のスコーバレー五輪(米国)に21歳で出場。大会前に船旅でカナダに渡り、当地のチームと練習試合を重ねた。自身にとって初めての海外試合で実力差は「大人と子どもだった」という。衝撃だったのはソ連との練習試合。DFも加わった全員攻撃のスピードと緻密さに圧倒され、「どんなパスも通るし、よどみない。パックに触れられなかった」と振り返った。
68年グルノーブル五輪(フランス)出場を最後に現役を退いた。競技からは完全に離れ、孫に直接教えたことはない。鈴木選手が中学時代、練習後に迎えに行った際に車の中で「8割褒めて、2割の助言」をしていたぐらいだ。それでも、五輪出場を重ねるごとにたくましさを増していく姿には頼もしさを感じていた。
鈴木選手はソチ五輪後はカナダで、平昌五輪後はスウェーデンで武者修行。高嶋さんはある試合の動画に目を奪われた。DFながら自陣深くからパックを持って攻め上がり、相手をかわして自分でシュートを決める孫の姿。かつて憧れた海外勢の姿に重なって見えた。
FWとして活躍しただけに、持論は「守りがいいときのチームは強い」。期待するのは1次リーグ突破とそれ以上の成績だ。「伸び伸びと楽しくやってほしい。メダルは何色でもいいから」と笑顔で注文を付ける。今回は現地応援はできないが、熱い思いは届くはずだ。
















