【北京時事】北京五輪のスピードスケートで女子5種目に挑む高木美帆(日体大職)が5日、初戦の3000メートルを迎える。前日の4日に本番会場で最終調整し、「いよいよだなという気持ち。やるべき準備に集中している」と述べた。
3000メートルは欧米の壁が厚く、アジア勢が五輪でメダルを獲得したのは1964年インスブルック大会で銀メダルを手にしたハン・ピルファ(北朝鮮)の1例だけだ。前回の平昌五輪ではオランダが表彰台を独占し、高木美は3位に1秒余り及ばず5位。出場4種目で唯一メダルを手中に収められなかった。
それから4年。「すごく得意な距離ではない」という種目でも可能性を示したのは、昨年末の五輪代表選考会(長野市)。3分59秒81の国内最高をマークした。海外の高地リンクよりもタイムを出しづらい中、国内で初めて4分の壁を破った。「メダル圏内を意識して攻めていきたい」と言える自信がある。
代表選考会では、初日に3000メートルを滑り、1日休養を挟んで1500メートルを滑走。北京五輪と同じペースで長距離、中距離を消化し、「予行演習」した。複数の種目を乗り切るイメージもつくり上げた。
世界記録を持つ1500メートルに500メートル、1000メートル、団体追い抜きまで幅広い距離で金を含む複数のメダルを目指す大舞台。「オリンピックはもう始まっている」。程よい緊張感を漂わせ、号砲に備える。

















