北京に青い空 対策実る

スマートフォンの天気アプリ。空気の汚染度合いを確認できる

 【北京・石井翔太】中国の大気汚染が問題視されて久しい。それでも近年は改善が進み、かつてニュース映像で流れていたようなスモッグで空が覆われているような状況は見られず、テレビ中継では青空と白い雪のコントラストが美しく映し出されている。これには政府が五輪成功に向けたイメージ戦略の一環で、対策を強化したことも背景にあるようだ。

 記者のスマートフォンの天気アプリには、大気の汚染度合いを示す「空気質」の項目がある。7日午後5時(現地時間)時点で「24」と表示された数値の隣のメッセージは「非常に良い」。小まめにチェックしているが、数値が健康を害するほどに悪化した日はまだない。遠くのマンション群を目視で確認できるほど空気が澄んでいることもアプリへの信頼度を高めている。

 中国当局は五輪に向け、あらゆる角度から汚染対策を強めてきたが一部報道によると、北京市では春節でおなじみの爆竹は禁止され、周辺都市でも粗鋼生産を制限するほどの徹底ぶり。青空も大会成功に向けた演出の一部らしい。

 一方で、北京市内の交通手段は自動車が中心だがガソリン車が多く、電気自動車(EV)導入の機運はそれほど高まっていない印象。車社会がゆえの渋滞も頻発しており、高速道など主要道路は常時混雑していた。

 記者が利用しているシャトルバスでは、車内に排気ガスの臭いがすることもしばしば。高性能マスクと不織布マスクを二重に着けている記者の鼻も排ガスの臭いを感知。隣に座っていた人のせき払いが聞こえてくる。大気汚染問題の完全な解決はもう少し先のようだ。

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