家庭で不要になったひな人形を商業施設などに飾り付け、街中のにぎわいを創出する「福よせ雛プロジェクト」が今月、苫小牧市内でも始まった。愛知県発祥のプロジェクトで、昨年秋に発足した実行委員会が、計約1000体のひな人形を使用したユニークな段飾りやジオラマを企画。3月3日まで、ファッションメールプラザ(表町)や駅前通商店街の店舗など5カ所で展開している。実行委事務局長の加藤元基さん(35)は「協力者が増え、取り組みがまち全体に広がれば」と話す。
生前整理などで、行き場を失ったひな人形に再び活躍の場を―と2010年に名古屋市で始動したプロジェクト。社会情勢や市民の暮らしを表現した飾り付けが話題となり、参加団体はどんどん増え、12回目の今年は岩手県、広島県など全国32会場で展開される。
苫小牧での実行委立ち上げは加藤さんの勤務先が運営する中古品買取専門店に、ひな人形の買い取り相談が多く寄せられていたことがきっかけ。中古需要がほとんどないひな人形の活用場所を探していたところ、プロジェクトの存在を知り、18年から毎年同時期に世相を表現するひな人形のジオラマを独自に展示してきた同プラザの協力で、動きだした。
今回、同プラザに展示されているひな人形は手作りマスク着用で将棋を指したり、派手なかつらを着けてステージ上で踊っていたりとバラエティー豊か。高さ1メートルを超える7段飾りがずらりと並び、凍結路面に見立てた鏡の上に人形を立たせ、転倒事故への注意喚起を促すジオラマも注目を集める。
同プラザはこれまで客らから譲り受けたひな人形約500体を使用していたが、今年は実行委が市民から引き取った数百体を追加。プラザ内のギャラリーや空きスペースも活用し、よりにぎやかな展示になっている。
展示を手掛けた同プラザテナントの婦人服店オーナー、赤丸玲子さん(68)は「今年は実行委から(ひな人形の)手足の角度を変えるなどのアイデアももらい、例年より演出に力が入っている」とアピールする。
行き場を失ったひな人形に新たな命を吹き込む全国プロジェクトで、加藤さんは「展示場所がどんどん増え、苫小牧から北海道全体にプロジェクトが認知されれば」と期待している。
ファッションメールプラザ以外の市内での展示場所(7日時点)は次の通り。
まちなか交流センター・ココトマ、弘文堂、ヘリテージ・キムラ、そば処福住ウトナイ店
問い合わせは加藤さん 携帯電話090(9756)9587。
















