環境省が北京冬季五輪に合わせて作成した「気候変動とスポーツ」をテーマにした環境啓発動画に、苫小牧工業高等専門学校創造工学科都市・環境系の谷口陽子助教(29)ら3人の研究論文が取り上げられている。地球温暖化が冬季スポーツの環境に与える影響の一つとして、スキー場で水分を多く含んだ質の悪いざらめ雪になる時期が早期化する可能性を指摘している。動画は、同省のウェブサイト「COOL CHOICE」内の特設ページで公開されている。
動画のタイトルは「『気候変動×スポーツ』ONE EARTH,ONE TEAM~この地球を守る、一つのチームへ~」。
同省サステナビリティ広報大使のタレントで元陸上十種競技王者の武井壮さんのメッセージから始まる14分7秒の映像は、気候変動がスポーツに与える影響や地球環境を守るために一人一人ができることを紹介している。
谷口助教は、水文学が専門。動画には室蘭工業大学の中津川誠教授、総合建設コンサルタント・ドーコン(札幌市)の工藤啓介さんとの2016年の共著論文「将来の気候変化が積雪の量的・質的変化に及ぼす影響に関する研究」の一部が使用されている。
気候変動が冬季スポーツの環境にどう影響するのかを解説する場面で、谷口助教らが作った定山渓ダム(札幌市)の流域内にあるスキー場の積雪深と雪質の時間変化を示す図が登場。シミュレーション結果によると、21世紀末には今よりも1カ月程度、ざらめ糖のように大粒のざらめ雪となる時期が早まるとし、地球温暖化による気温上昇でスキー場の環境も悪化する可能性を示唆した。
昨年9月ごろ、同省から論文使用の打診があり、資料を提供したという。
動画は今月3日から公開中で「いろんな人に視聴し、環境問題への関心を高めてもらえれば」と谷口助教。「北海道は観光によって経済が回っており、雪は重要なファクター。道内の雪質の良さも伝えられたらうれしい」と話した。



















